1990年代に大きな成長軌道に乗るも、2002年にはその成長も崩壊、関連株価は軒並み大幅下落となってしまったITバブル。大規模なITバブルはこの時点で崩壊となったが、その後もインターネット業界は広告ビジネスやiモード、ポイントサイト、出合い系ビジネス、ステルスマーケティング、アフィリエイトブログと利益の場を転々としてきた。しかし、現在のWEB業界は大きな岐路に立たされていると広告代理店社員は語る。
「人が集まる場所がなくなってしまったんです。SNSは基本的に個人個人を繋ぐツールですが、人々がここに終止してしまっている状況です。サイト運営者からは1つの記事アクセスがSNSやポータルサイト経由で飛躍的に伸びたとしても、そこからサイト自体を日々チェックしようという動きが発生しないと悲鳴が上がっています。また、最新の流れでは記事リンクを送らず、サイト記事のキャプチャを送り合うという流れになっているためサイト運営には絶望的な流れが到来しています。さらに、アップルやGoogleも自社経由以外の広告を排除という動きにシフトしつつあるので、我々の食い扶持も大変なことになりそうです」
●検索排除の動きで「過去ログ」の価値がゼロに...
ではサイト運営者らはどのような問題点を抱え、どのように最新の事情と対峙しているのだろうか。
「2ちゃんねるは高齢化が叫ばれており、まとめサイトも30代が中心、10代後半から20代はSNS、ローティーンやネットヘビーユーザーでない人はYouTubeと小さなサービスやサイトには人が集まりません。これだけでも問題なんですが、まとめサイトの検索排除やGoogle・アップルの厳しさを増す規制と一発退場。この規制と検索排除の流れで過去ログの検索順位も低くなり、アクセスもなく過去ログ自体に価値がなくなってしまったんです。そうなると老舗サイトの価値がなくなるというわけでどこも四苦八苦です(笑)。なにやらテキストサイト時代からの老舗が手掛けるポータルサイトNですが、現在閉鎖準備を進めているとの情報です。海外でも大手サイトでトラブルの元凶になるコメント欄を排除する動きが加速しています。この流れが日本にも到来となればさらにアクセス減となり打撃は大きそうですよ」
一時期は大きな話題となった「課金ブロマガ」サービスの台頭だが、実際には課金ユーザもなかなか集まらず、ステマも取り締まられるということでITヤクザも現在は「仕手」と呼ばれる株価操作に力を入れているという。今年だけでもMAPPLE 観光ガイド、楽天ビジネス、e-まちタウンといった中堅サイトらが続々と閉鎖。まとめサイトや小規模サイトの閉鎖はもちろんその比ではない。
なにやら大手以外には今後の発展も難しいという先の見えない暗雲立ち込めるWEB業界。数年前までは無限に広がるフロンティとも感じられていた業界なのだが...。この迫り来る閉塞感は新たな起爆剤となるのだろうか。
Written by ニポポ
Photo by Nappiness
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