スペシャル・セレクションI菊池桃子 より
タクシー運転手が偶然乗り合わせたタレントの自宅を知り、ストーキングを開始。挙句の果てにはストーキング予告をSNSに綴るというサイコ・サスペンスさながらの事件が発生してしまった。
自宅周辺で付きまとうなどストーカー行為の現行犯で逮捕されたのは日本交通の元タクシー運転手、飯塚博光容疑者(56)。
被害に遭ったのはタレントの菊池桃子さん。
飯塚容疑者は先月、偶然乗り合わせた菊池桃子さんの自宅を把握すると、ストーカー行為を繰り返すようになり、警視庁より度々警告を受けていた。
しかし、そのような警告も虚しく自身のTwitter上に「菊池さんに会いに行く」とストーキング予告を行ったため、警戒中だった警察官に現行犯逮捕されるに至った。
この背筋が寒くなるような事件が思い起こさせるのは、2016年5月21日に発生したタレントの冨田真由さんがストーカーに襲われた「小金井ストーカー殺人未遂事件」。
また、同じく2016年5月22日には歌手の福山雅治さん宅にマンション・コンシェルジュを名乗る女性が侵入。この女性も後に、狙った人物の近くへ引っ越してくる「筋金入りのストーカー」であることが露呈している。
このようなストーカー犯罪というものが大きな社会問題として取り上げられるようになったのは、1999年10月26日に殺人事件化してしまった、桶川ストーカー殺人事件。
当時はまだ民事不介入の原則もあり捜査が難しく、さらに認識の甘さから警察の捜査に不十分な点が多々見られた点などから社会全体が大きな反省を得ることになった。
あれから時代は大きく動き、今回のような実際のつきまといだけでなくSNS投稿やメール電話などでの電子ストーキングでも逮捕者が出るまでに捜査の範囲は広げられた。
しかし、本当に恐ろしいのはストーカー犯罪当事者らの犯罪意識の薄さ。実際に桶川ストーカー殺人事件関連人物の取材にあたった経験があるが、彼らは今も笑いながら当時を振り返る。
スタートが「愛情」という稀有な犯罪。そこに犯罪防止の強固な衝立は立てられるのだろうか。(文◎黒川明)
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