なんでもアリのテレビ業界では、とくに番組スタッフの行き過ぎた失礼エピソードは例を挙げればキリがない。資料として渡したDVDを「無くしました。すいません」とメールだけで謝罪しようとする番組ディレクター、突然深夜に電話してきて情報を聞き出した挙句に無償で勝手に番組内で紹介するといった「バカテレビマンの無礼な振る舞い」は、テレビ業界以外のマスコミでは常識となっている。
ヤラセが発覚したフジテレビの『ほこ×たて』も番組スタッフの横暴によって出演者の怒りが爆発した格好だが、同様の「笑えない話」は数多い。中堅放送作家Aは若手の頃に目の当たりにした光景がいまだに忘れられないと話す。
「ある心霊番組に参加したときの話です。メインのタレントやアイドルらと肝だめしロケに行ったんです。本当の心霊スポットと言われている場所なんですが、何も起こらないと企画としては成立しません。だから火薬を仕込んで爆破させるとかお経のBGMが流れてくるとか色々と仕掛けをしたんです」
ロケ地は、心霊スポットとして有名な某キャンプ場。山道、池、墓地、お地蔵などが点在し、肝だめしをするには抜群の場所だったという。そこでこの放送作家は、まず火薬を仕掛けた場所を見て目を疑ったという。
「小さなお墓の土を掘り起こして火薬を仕込んでいました。もちろん、墓地側には無許可でした」
本番では、出演者が墓に近づくと予定通り火薬を爆破。現場は、出演者の驚く声とスタッフ一同の笑い声に包まれた。また、出演者たちのトークを撮影する場面でもスタッフの常軌を逸した行動を目の当たりにする。
「ディレクターが『場所が狭い』って言い出したんです。すると数人のADが、出演者の近くにあった10本くらいの板塔婆を邪魔だからと手際よく抜いていきました。それを元通りの位置に戻すわけでもなく、ADたちは適当にまとめて突き刺して放置するだけでした。さらにゴミは放置。トイレが遠いのでスタッフの小便も垂れ流し。そんなことが何度もあったんですよ。ヤラセより悪質でそれが我慢できず、僕はすぐに番組を降りました」
この番組はその後、別の企画でロケ現場を破壊したことがバレて、番組自体が謹慎させられるという前代未聞の事件を起こす。バラエティ番組の行き過ぎは以前から一部で指摘されているが、根本の原因は多くのテレビマンの非常識さにあることは間違いない。
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Written by 村上茜丸
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