じゃんけんというのは本来、運で決まる。総選挙のように人気でセンターを決めるのは面白くない。意外性があってもいいのではないか。そういったコンセプトで始まったのが、じゃんけんでセンターを決める「じゃんけん大会」だった。そして、第一回優勝者は現在、卒業をしてしまった内田真由美。内田も選抜に選ばれなかった圏外からのいきなりのセンター。そして本当に『チャンスの順番』で、センターポジションで歌う事になった。
第二回から選抜メンバーがなぜか、優勝する事になり八百長疑惑が囁かれた。それに対応するように、今回も高橋みなみらが「八百長ではないです」と今回、MCで叫んでいた。優勝者が圏外の藤田奈那だったからだ。準優勝はこれまた、圏外の中西智代梨。中西はバラエティ番組に露出はしているものの、全国的にはそれほど知名度はない。その二人がじゃんけんで勝ち上がってきたので、常に囁かれている「八百長説」はやはりないのではと改めて感じた。
ただ、じゃんけんと言えども駆け引きがあり、松井珠理奈や島崎遥香が行った戦法で、例えば「パーを出し続けます」と言った場合、対戦相手は裏をかくか、そのまま受け取るかで結果は全然違ってくる。今回、その戦法を使ったのは小笠原茉由ぐらいで、彼女は裏をかかれてあっさり負けてしまった。「●を出します」戦法は、ファンの中でも「止めた方がいい」という雰囲気があったのではないか。
今回のじゃんけん大会の優勝者はソロデビューする事になっている。が、1980年代のアイドル全盛期では、皆シングルで歌っていた。「圏外の女」がAKBマジックによって、どれだけ変わるのか注目である。
Written by 久田将義(東京ブレイキングニュース編集長)
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