プチ鹿島の「余計な下世話」

「四人の神」を信奉する安倍首相とオカルティズム...プチ鹿島の世相コラム『余計な下世話!』連載19

2013年11月26日 プチ鹿島 安倍政権 政治

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 今年の夏、「首相公邸」に関してこんな小ネタがあった。

『首相は7月30日夜、自民党幹部と公邸で会食した際、出席者から「なぜ公邸に入らないのですか」と問われ、「幽霊が怖い。一緒に住みましょう」と回答。歴代の首相経験者がうわさする「公邸の幽霊」を口実にしていた。』(8月30日 毎日新聞)

 これが「真夏の怪談」で終わると思いきや、11月5日に国会で野党側が「公邸に幽霊が出るという伝説があるが幽霊が怖いというのは勘弁して欲しい、危機管理上、問題だ」(民主党・近藤洋介衆院議員)と追及し、秋になっても話題は続いた。

 さて。

 この「オカルト話 in 公邸&官邸」を聞くと、「そういえば、あのオカルト記事はいったいなんだったのだろう」とボンヤリ思い出すことがある。

 私の記憶が確かなら、第1次安倍政権末期の2007年9月頃の週刊誌に「安倍首相とオカルト」が大々的に報じられた。

 たしか「安倍首相は首相執務室に神を祀り、お告げによって政治日程や外遊を決めている」というようなことが書いてあった。安倍首相は(偶然にも)直後に辞任。

 時は移って2013年の今。再び安倍首相が官邸に入ったのにあのときのオカルト話はまったく出てこない。ネットを検索しても記事内容がうろ覚えのため出てこない。いったいあの記事はなんだったのか!?

 というわけで、国会図書館に行ってきた。

 週刊誌をめくって探していると遂に該当する記事を見つけた。

『テロ特措法どころじゃない 「錯乱」安倍晋三の「四人の神」』(週刊文春・2007年9月20日号)。

「安倍首相がおかしい。虚ろな目で会見に臨み口数は極端に少ない。「この水じゃなくちゃダメなんだ」と首相が抱え込んだペットボトルには「神」の文字が。我が国のリーダーに何が起きているのか」

 というリードから記事は始まる。

 そうそう、こんなおどろおどろしい感じだった。

 あらためて記事を読んでみるとこの記事でいう「四人の神」は、

・慧光塾(えこうじゅく)

・「炎の行者」として有名な池口恵観

・新生佛教教団

・安倍晋三の母「ゴッドマザー・洋子」

 と書いてある。最後、「母親」......!?

「安倍は、そうした団体から贈られる「御守」や「仏像」、祈祷済みの「御札」や神事に使うのであろう「鏡」などを大切に保管し、日常的に祈りを捧げてい る。首相執務室の机はそうしたものでいっぱいになっている。ふと不安に苛まされた時、安倍はそうした神々からの贈り物に祈りを捧げるのである」

「総理には各宗教団体の様々な『お告げ』が集まる。それを参考に、外遊の方角や政治日程を決定することもある(別の官邸関係者)」

 母親に関しては、「最終判断で結局助言を仰ぐのは、つねに洋子だった」とし、「公邸暮らしが当然である内閣総理大臣だが、異様なほど、富ヶ谷の自宅に帰ることが多い。(略)母親の部屋に上がり、いろいろと助言を受けているのだ」。

 要は「安倍首相はマザコン」と書いている。

 さらに記事は「官邸とオカルティズム。にわかには信じがたいが、これが安倍官邸の真実なのだ」とある。

「日常的に祈りを捧げている」と「オカルティズム」の区別はどう判断したらよいのだろう。

 一般人でも御守りの類いは持つ。一国の首相なら先方からの「プレゼン」も多いはず。どのレベルを超えたらオカルトと判断されるのか。

 そんなことを考えながら、ふと見ると、このオカルト記事を書いた「ジャーナリスト」の名前があった。

「上杉隆」とあった。

 今読むとこのオチが「信じるか信じないかはあなた次第」のような。

 以上、今週の余計な下世話でした。

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Written by プチ鹿島

Photo by 国家の命運 安倍政権 奇跡のドキュメント/幻冬舎

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