【日本ダービー】１着ドゥラメンテに単勝100万円賭けた男がいた｜プチ鹿島の『余計な下世話！』

　5月31日におこなわれた競馬の「日本ダービー」は、ドゥラメンテが優勝。実はこのドゥラメンテの単勝（1着を当てる馬券）に「百万円」を賭けたおじさんがいたのです。5日前に予告された。私は毎週火曜の午後１時から４時半まで３時間半のラジオ番組を担当している。YBSラジオ（山梨）の『プチ鹿島の火曜キックス』というワイド番組です。

　話は3週間前にさかのぼる。「お金」にまつわるメールを募集したところ「今度のヴィクトリアマイルというG1レースでストレイトガールという馬の単勝を5万円買います」というメールが来た。そしたら本当にストレイトガールが優勝したのだ。大本命の馬を負かし、5番人気で単勝は1410円。なかなかの伏兵をズバリ。

　すると翌週の生放送中にメールがきた。

「馬券が70万5千円になりました（5万円×1410円）。今週のオークスはミッキークイーンかルージュバックのどちらか、当日の馬体が良いほうの単勝を5万円買います」

　そしてオークスはミッキークイーンが勝ったのだ。3番人気で単勝は680円。果たしてどちらを選んだのか。買っていたのか。また翌週の生放送中にメールが届いた。

「ミッキークイーンの馬体がよかったのでこちらの単勝を5万円買いました。34万円になりました」

　で、こうなるとその週におこなわれるダービーのことも聞きたくなる。メールには果たしてダービーの予告も書いてあった。

「ここ2週間で70万と34万の計百万円をゲットしたので、ダービーは新馬戦（デビュー戦）のころから追いかけているドゥラメンテの単勝を百万円買います！」と。

　ドゥラメンテは皐月賞を圧勝し「ディープインパクト、オルフェーヴル級の逸材か」と言われている馬。ダービーも圧倒的な1番人気になるだろう。しかし百万円なんて......。

　そして迎えた日本ダービー。ドゥラメンテは勝った。単勝は190円。配当は低いが百万円なら190万円になって戻ってくる。すごい。私は去年の秋にこのコラムで書いた「ミラクルおじさん」を思い出した。

●参考記事：競馬界に伝説のミラクルおじさん再び!? プチ鹿島の『余計な下世話！』

　2003年のG1レースで130万円を2億円にしてしまったおじさんの話。レースをいくつか転がして、わらしべ長者のように資金を増やしたのだ。最終的には「ヒシミラクル」という馬の単勝を1200万円を購入して約2億円を手にしたと言われる。本人は公の場に出ていないが、あまりの大口投票にスポーツ新聞やネットで「ミラクルおじさん」と騒がれ、目撃談もふくめて都市伝説化したのだ。

　今回、私のラジオのリスナーも元手5万円を190万円までにしてしまった。その毎週の報告と予告メールで私はドキュメントを味わい、他人事でない気持ちでレースを確認していた。

　メールには名前と年齢と職業もきちんと書いてある。山梨にもミラクルおじさんは実在したのだ。私はずっと「野次馬」のままでしたが、じゅうぶんドキドキしたここ数週間でした。

Written by プチ鹿島

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プチ鹿島●時事芸人。オフィス北野所属。◆TBSラジオ「東京ポッド許可局」◆TBSラジオ「荒川強啓ディ・キャッチ！」◆YBSラジオ「はみだし　しゃべくりラジオキックス」◆NHKラジオ第一「午後のまりやーじゅ」◆書籍「うそ社説 2～時事芸人～」◆WEB本の雑誌メルマガ ◆連載コラム「宝島」「東スポWeb」「KAMINOGE」「映画野郎」「CIRCUS MAX 」

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