新聞をいろいろ読んでいると関係のない記事がつながってみえてくることがある。先日、働き方改革についてザワザワしたことがあった。
「高プロ制度」について竹中平蔵氏が、
「時間内に仕事を終えられない、生産性の低い人に残業代という補助金を出すのも一般論としておかしい」
と東京新聞(6月21日付)で語っていたこともアレですが、その前にもっとザワザワしたのです。
こちらで基本事実を確認します。
『働き方改革法が成立 脱時間給や同一賃金導入』(日本経済新聞6月29日)
《政府が今国会の最重要法案とした働き方改革関連法は29日午前の参院本会議で可決、成立した。残業時間の上限規制や、正社員と非正規の不合理な待遇差を解消する「同一労働同一賃金」、高収入の一部専門職を労働時間の規制から外す「脱時間給制度(高度プロフェッショナル制度)」の導入を柱とする。日本の労働慣行は大きな転換点を迎える。》
まず私が気になったのは「残業時間の上限規制」という部分。
歓迎すべきことなんでしょうが、現場の空気はどうなんでしょうか。ちゃんと変わるのでしょうか。それというのもこんな記事を読んだからです。キーワードは「透明飲料」。
最近、透明なコカ・コーラが発売されて話題になっている。
てっきり私は透明にすることで爽やかさを取り入れたのだと思っていたのですが、どうやら他の理由もあったよう。この記事を読んで考えてしまいました。
『視線気にせず 透明飲料 コーラやノンアルビールも無色に』(朝日新聞デジタル6月12日)
え!? と思ったのは以下の部分。
《液体に色がある甘い飲み物は、同僚の目が気になるという声もあり、職場でも飲みやすい見た目を目指した。担当者は「場所や時間を気にせずに飲んでもらえたら」と期待する。》
《ノンアルコールビールは酔わずにリフレッシュできる飲料として定着してきたが、市場の伸びは鈍化してきている。「液体がビールの色だと、オフィスでビールを飲んでいるように見える」(マーケティング担当者)ことから透明にこだわった。》
注目すべきは、
・「液体に色がある甘い飲み物は、同僚の目が気になる」
・「液体がビールの色だと、オフィスでビールを飲んでいるように見える」
という部分。
ああ、コーラひとつ飲むのに同僚の目が気になるなんて。それを解消する「透明コーラ」が歓迎されるなんて。
こういう職場環境で「きょう残業無しで帰りまーす」と人の目を気にせずにさっさと帰れるものなのだろうか。コーラの色ごときがはばかれる職場で。かなりめんどくさそう。
働き方改革は「職場で色の濃いコーラを堂々と飲める空気づくり」から始めてほしいと思います。(連載『プチ鹿島の余計な下世話』)
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