みのもんたの新書『義理と人情』(07年/幻冬舎)再読。銀座での粋な遊び方とか、女性スキャンダルがバレたときも女房が「僕に黙って関係者に『みのが、失礼いたしました』と謝罪して回ってくれた」とか、そんなエピソードに紛れて「子供を躾ける」というタイトルのページを発見! しかし、たったの13行だけ! それによると、みのもんた流の子育て術は「組織でうまくやっていくには、家庭でもっと団体で行動するための心得を教えこんでから、送り出すのが筋。『共同生活ではこうやるんだ』と、親が組織で渡り歩くコツくらい教えてやるべきです」とのことで、具体例が他のページにありました。「先日もテレビ局に勤める息子にこう言ってやりました。『お前、優秀な同期がたくさんいるんだから、あまり競争するなよ。むしろ、同期のために、応援してやれよ。同期の顔を立てろよ』と」「同期を応援して、どんどん出世させるんだ。仕事は向こうのほうが優秀なんだから、お前は酒で勝負しろ。同期が酒を飲まされて苦しんでいたら、お前は、体力はあるんだから、代わりに飲んでやれ。絶対に先に帰るなよ」という、実にみのもんたらしいアドバイス。これをTBS勤務の長男に言ったのか、日本テレビ勤務の次男に言ったのかは知らないですけど、次男は酒を飲まされて苦しんでいた人からカバンを奪い、体力はあるから現場から走り去り、代わりに現金をATMから引き出そうとしてあげたら逮捕されちゃった、と。
【注目記事】ASKAの意味深な著書 『ほぼ日刊 吉田豪』
Written by 吉田豪
Photo by みのもんた十八番勝負―おもいッきり対談集
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