小型犬ポメラニアンの可愛らしいルックスからシニカルな腹黒コメントが吐き出されるということで人気を集める、Twitter漫画「ポメラニアンのコロちゃん」がヘイト発言で揺れています。
騒動の発端となったのは新作漫画の内容。働いても働いても薄給というワーキングプアのポメラニアンと、生活保護で贅沢をするポメラニアンという社会風刺的な対比が描かれていたのですが、その生活保護受給ポメラニアンがハングルで言葉を発していた点が差別的として炎上するに至りました。
実際に投稿された漫画に添えられていたコメントは次の通り。
「フルタイムで働いても生活にならないポメラニアンと、生活保護費で働かずしてA5ランクのステーキを堪能する被保護ポメラニアン」(現在は削除済み)
漫画ではワーキングプアポメラニアン吹き出しに「フルタイムで働いても生活にならないワン」とあり、生活保護費で贅沢をするポメラニアン吹き出しにはハングル表記「日本語訳:美味しいワン!」がありました。
この炎上騒動から作者である「タキオちゃん」は「深く反省し、2度とこのような事が無いよう励みたい」と謝罪したが、原宿に期間限定コラボとしてオープンしていた「ポメラニアンのコロちゃんCAFÉ」が僅か約2週間で閉店に追い込まれるという事態になりました。
通常であれば、これで事態は沈静化となりそうなものですが、今回はさらなる騒動が起こります。
なんと、作者の過去発言に改めて注目が集まると、今回の発言以外にも知的障害者や発達障害児を愚弄する発言、女性や女性の権利を主張するフェミニズムに対する罵詈雑言、容姿差別発言や年齢差別にLGBT差別と全方位攻撃とも言える差別発言が展開されていたのです。
現在は非公開アカウントになっています
あまりの発言内容だけに「乗っ取りがあったのでは」「捏造された過去発言では」との憶測もありますが、これらを打ち消せる情報は今のところ出されていません。
思わぬ大騒動となってしまった今回の事案、コツコツと発信していた腹黒攻撃が一気に自身に帰ってきてしまったという印象でしょう。(文◎編集部)
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