ハゲというと中年の男性のイメージが強いですが、最近では若い男性でもハゲや薄毛の悩みを抱えている人が増えてきているようです。
「ハゲていたって、私は気にしない!」なんてきれいごとを言っている女性はいませんか? ハゲているひとにはフサフサの人以上の「健康リスク」があったのです。
先日東京大学の医学部が発表した、ハゲにまつわる衝撃的な研究結果をご紹介します。
4月3日、東京大学医学部の山田朋英医師の率いる研究チームが、英医学雑誌『BMJオープン』に衝撃的な論文を発表しました。
その研究結果によると、ハゲの男性は、髪の毛がフサフサな男性に比べ、心筋梗塞や狭心症など重度の心臓病にかかるリスクが高い傾向にあることが明らかになりました。研究は、30~80代の約3万7000人の男性を対象に、3つの疫学調査と3つの症例対象研究を11年以上に渡り調査、観察しました。
調査結果を分析した結果、広い範囲に及ぶ頭皮の脱毛がある男性は、髪の毛のある男性に比べて心臓病のリスクが32%も高くなり、とくに60歳以下のハゲではそのリスクは44%にまで上昇することが判明したのです。
しかも、そのリスクはハゲればハゲているほど高くなると言われています。いったい、なぜハゲていると心臓病のリスクが上昇するのでしょうか?
この結果について、アメリカ心臓協会の報道担当でニューヨーク大学の心臓専門医でもあるニーサ・ゴールドバーグ医師は「心疾患を発症するリスクの要因とな る高血圧、脂質が過剰、または不足する脂質異常症、喫煙と頭頂部のハゲに関連がある可能性があり、脱毛が始まると動脈硬化を発症しているというサインにつながるのではないか」と述べています。
この研究では、どこから、どのようにハゲているのかが、リスクの高さを決定するカギになっていることもわかりました。頭のてっぺんからカッパのようにハゲている男性は、心臓病の発症リスクが最も高いそう。
前頭部の脱毛と心臓病の発症リスクには強い関連性が無いこともわかり、おでこからM字にハゲていたり、生え際からハゲている男性はそれほど心配がないようです。
しかし、これまでの調査でハゲは前立腺がんのリスクをアップさせることも明らかになっています。髪の毛が薄くなっているだけでも、男性にとっては大きなダメージ。それに加え、様々な病気の発症リスクも上がってしまうなんて悲しすぎることですが、これらは研究による結果。
好きになった人がハゲだった、という場合も、彼に心臓病などの疾患がないかを確認してからお付き合いすることをオススメします。
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Written by カシミヤ・ユタ/Gow! Magazine
Photo by David Castillo Dominici