参院選で参政党はどのような動きを見せるのか 各報道・識者の意見をまとめてみた

受け皿になりうるのか。

夏の参院選を目前に控え、参政党は比例代表で6〜8%台の支持を維持し、勢力をさらに拡大する可能性が高い。ある報道機関の直近世論調査では6.2%で3位、共同通信調査では8.1%で2位に浮上し、自民、立憲、国民民主をも上回る形となった。特に若年〜中年層からの支持が厚く、30代以下で10〜14%の高い支持率を記録するなど、無党派層の不満を集める存在になっている

比例票から見て、参政党は2022年に比例代表で1議席獲得(3.43%得票)した実績を大きく上回る見込みだ。支持率が6〜8%台で推移し、このまま公示日まで安定すれば、ドント方式により比例代表で2〜3議席を獲得する可能性が十分にある。選挙ドットコムの予測では、得票率10.9%なら比例3議席、選挙区で1〜2議席獲得を含め、最大4〜5議席の可能性もあり得るという分析をする識者もいる。

一方、選挙区での議席獲得はやや厳しく、現時点では比例に比べれば勢いが劣る。しかし、重点地である東京・大阪など都市部では、無党派層の支持を背景に接戦に持ち込む戦術を展開しており、1議席程度の獲得は十分視野に入る。専門分析家の中位シナリオでは、中程度の比例得票(5.5〜7.5%)+選挙区で1議席確保、最終的に合計で2〜4議席に達する可能性が高い見通しだ。

参政党の成長は、既成政党への反発や物価高・移民政策へのメッセージが共鳴している点に起因する。彼らは「日本人ファースト」「反移民」などの立場を前面に打ち出しつつ、訴えを抑制・現実的に整えることで受け皿としての魅力を高めている

とはいえ、比例・選挙区ともに決め切れていない有権者が3〜4割存在することから、情勢は水物だ。7月20日の投開票まで、対抗勢力の動きや各党の最終戦略が情勢を左右するだろう。現時点での展望としては、参政党は比例で2〜3議席、選挙区で1議席程度、計3〜4議席を手中に収める力を持っており、最大では4〜5議席の可能性も見えてきた。(文@編集部)