高市政権の足かせ 「私は差別主義者です」と言い放った立花孝志氏NHKと会派成立は尾を引くか

瀕した自民党が手を組んだのは…。

世の中になくなれば良いものではない、という基本原則があります。けれど、本当になくなって欲しいものが少なくとも4つはあると思います。「戦争」「貧困」「弱者イジメ」そして「差別」です。これらを無くせば政治の使命は果たしたと言って良いとさえ考えています。

人は歴史に学んでいきます。「差別は絶対に良くない、無くすべきもの」こういった、子供でも分かる事をいい大人が公然と唱え、そしてそれが支持を得、あるいは支持する人がいる事自体、憂うべきものです。

高市政権を「女性からの指示がない」というメディアの一部からの批判は実際には、

【産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が25、26両日に実施した合同世論調査で、高市早苗内閣支持率は75・4%となり、男性に限ると75・6%、女性に限ると75・2%だった。初の女性首相に対する支持傾向に性差はなかった。(10月27日産経新聞)】

というデータがあるように、リベラル志向のジャーナリストなどと、市井の人達との意識が乖離していると、常々感じていました。が、リベラルエリートという人たちは少しだけ足元を見直すべきだはないかと思います。とは言え本稿は高市政権を支持するものではありません。物価高対策など30年にわたる「不況」を何とかして欲しいという淡い期待を抱きつつ、どうしても看過できない点があります。

【自民、N党と参院会派 昨年の首相指名で「高市氏」に投票 多数派形成へ

2025/10/15】という報道でした。

●立花孝志氏が公然と「私は差別主義者です」

高市総裁が参院でNHK党と会派を成立させる。このニュースを聞いて愕然としたのは多くの人もそうでしょう。NHK党の立花代表は10月26日、戸田公園での街宣でマイクを握って「私は差別主義者です」と公然と言い放ちました。その通り、差別主義者なのですが、ここまで開き直るとは厚顔無恥であり常識の範囲を超えています。

かつて、参政党神谷代表のYouTubeで「あほみたいに子供を産む民族はとりあえず虐殺しよう」などとジェノサイド(大量虐殺)を容認するような発言をした」(毎日新聞 2019年9月29日)という事がありました。参政党の神谷代表とのYouTubeだったと思いますが、現在削除されているようです。その後「そういうつもりの発言ではない」というコメントを残した立花氏ですが、これは例え冗談でもあるいは居酒屋談義でも出てこない言葉です。酔っていても、こういった発言は普通の人ならしないでしょう。

「そういうつもりはない」と訂正した立花氏ですが、思わず本音を言ったのだろうと見ていました。

そして6年経った、2025年10月に街宣で「私は差別主義者」と肯定しています。2019年の発言を知っていての会派成立なのか、と高市早苗総理には問いたい訳ですが、それ以外にも兵庫県で百条委員会の委員長奥谷県議の自宅前に押しかけ、脅迫的に言葉で同県議をせめ立てています。

【「出てこい奥谷」「あまり脅して自殺されても困る」N党立花氏の演説に沸く聴衆

2025/6/4 産経新聞】

これは脅迫であり、街宣も当然当局の許可を得ていないでしょうかに道交法違反にも問われるでしょう。こういった類の人物と「手を組む」政権を海外のメディアに知られたら、と思うと慄然とせざるを得ません。

高市総理をジェンダー的視点や国家観から批判する向きもあり、もちろんそれは大事ですが最も、やってはいけない、無くさなければいけない「差別主義者」と手を組んだ事は後々まで禍根を残すと思われます。(文・写真@編集部)