「離婚」「ファッション」「同業者ディス」……辺見えみりのスタイルブックから再再婚の相手が見えた
TABLO読者の皆さま、はじめまして。もりゆみこと申します。私が原稿を書いていた 『BLACKザ・タブー』が休刊し、編集長の岡本タブー郎さんがいつの間にかニュースサイトの副編集長になっていたようです。その雑誌では「裸の女ライター」という肩書で全裸を晒して原稿を書きなぐっていたのですが、ウェブではおっぱいも陰毛も出しちゃいけないとか。きっとアベ政治のせいでしょう。
休刊後、他に編集者の知り合いもいないので、パチンコ屋でバイトしながら相席屋でタダ飯食らって暮らしていましたが、久しぶりに連絡してみたら「激安のギャラなら書かせてやる」と言われ泣く泣く原稿を書いてしまいました。だってヒマだから!
でも「反権力ニュースサイト」なんてあっという間にアベ政治に潰されると思うので、安心はできません。
強烈なディスりが含まれるタレント本
2018年2月25日、タレントの辺見えみりさん(41)が自身のブログ『えみり製作所』で、離婚したことを報告。バツ2のシングルマザーとなりました。辺見えみりさんといえば、同世代の女性からファッションセンスを高く評価され、仕事も家庭も順風満帆、と思われていたはず。彼女に何があったのでしょうか? 彼女の著作から、彼女の恋愛哲学を探ってみます。
まず、私が手にとったのは、2007年に発売された『えみり製作所』(発行:アメーバブックス/発売:幻冬舎)です。
この本は同名のブログを書籍化したもの。そもそも、ブログを始めたのは2006年、29歳でお笑い芸人の木村祐一さんと結婚(入籍)したことがきっかけだそうです。本の中には、今思うと気になる記述がいくつかありました。
“うちの旦那はんは、私が何十年も思い描いてきた、理想のタイプではありません(笑)”
“結婚式……正直言うと、あまり興味がなかったものです。(中略)私は結婚というものに、良いイメージを持っていませんでした。それはやっぱり、両親が離婚している事が大きいと思いマス”
“花嫁さんが主役って、よく言うけど、私は嫌だった”
“私のドレスなんて、ある意味、どうでもよかった”
と、ネガティブな発言がチラホラ。ただし、木村さんとの結婚式の様子や、ラブラブな2ショットは満載です。昔の恋人の写真は捨てる人も多いようですが、こうやって過去の写真が残ってしまうのが、芸能人のツラいところ。随所に登場する「旦那はん」という呼び名も、ちょっと気にかかかります。
そして、それよりも目立つのは、「ファッション大好き」というアピール。22歳のときにファッションに目覚め、どうしてもファッション誌に連載が欲しくて、1人で編集長に会いに行って直談判したとか。芸能人ってそれで連載貰えるのか、すげえなあ、オイ。
結果、2008年4月、木村祐一さんと離婚。約2年の結婚生活でした。そして約3年後の2011年3月8日、今度は俳優の松田賢二さんと再婚したのです。3日後には、東日本大震災が起こったのですから、さぞ大変だったことでしょう。
続いて、2011年発売の『Emiri Book (美人開花シリーズ)』(ワニブックス)を読んでみました。
この本では、オシャレ度がグッと上がり、辺見えみりさんのファッションセンスが満載! 圧巻なのはブログで公開されていた私服の写真を転載した「今日のコーディネート」。全64体で、ほとんどカブりなし! これだけの量の服をタンスにしまうことを想像しただけでゲロを吐きそうです。
さらに「Favorite Shops」コーナーでは、なんと58店舗を紹介。1日1店舗に行っても、約2ヶ月かかるぜオイ……。若干の”商売臭さ”も感じますが、いわゆる女性タレントのスタイルブックではよくあること。
「Body Care」コーナーではクリームや栄養剤を12種類、「Skin Care」コーナーでは28種類、「Make」コーナーでは15種類のアイテムを紹介。なんと全部で55種類! 女子力を上げるのって、超タイヘンなんですね……。アラフォー独身女の私ですが、努力がいかに足りていないか、痛感させられます。
さらに後半部分には、自分の人生を振り返る告白記事が。ここはなかなか興味深いです。
“私って「恋多き女」ってよく言われるけど、違うと思うんですよね。シチュエーションで恋をする人が「恋多き女」。仕事で長く一緒にいたからとか、恋人役をやったからとかで、勘違いしてしまう感じかな。だから恋愛も3ヵ月単位だったり。でもそれも悪いことじゃないと思うよ。私とは違うけど。私は「恋を怖がらない女」です(笑)。ただそれだけです。”
おっと、いきなり同業者に対して強烈なディス! さらに、結婚前の恋愛まで赤裸々に語ってくれています。
“初めてこの人と結婚したいと思って付き合ったのは、22歳のときかな。週刊誌にも撮られたし、お付き合いしていることも互いに認めて公表していました、彼はダンサーで、当時、私が初めて自分からぐいぐい行った人(笑)”
“次の恋愛は、相手からすごくアプローチされて始まりました。(中略)それまでは追う恋愛をしていたから、追われる恋愛が嬉しかったんだよね。前の彼はお金がなかったけど、アクティブで私の知らないアウトドアな遊びを教えてくれました。でも今度の彼はもっとセレブ感が強くて、ファッションを愛している私が好きだったんだと思う。(中略)でもいざ結婚となったとき、彼の金銭感覚が気になってきた。”
とのこと。さらに告白は続きます。
“最初の結婚は求められたのか運命と思ってしまったのか、今もわからないんですよね。(中略)その時の私は、もしかしたら弱っていたのかも。だから人に優しくして欲しかったし、人の温かさを感じたかった。そんなとき彼は、私をお姫様のように扱ってくれた”
お、キム兄、見た目によらずけっこうやるじゃん! と感じたのですが、この先から攻撃が始まります。
“結婚3ヵ月めで彼の浮気現場が撮られたときは、「平気です」って強がりました。芸人の妻なら浮気も肥やしだとわかってたけれど、正直、「こんなに早いんですか?」って傷つきました。また彼は感情が表に出やすい人で、ちゃんとしてないと怒るんですね。お店の人やタクシーの運転手さんなど、誰かに文句を言ってることが笑ってることより多くなったとき、私まで辛くなってきた。私にとっては大きなストレスでした。”
うわー、これは私もイヤだな……。こういう男、ホントに最悪。”キム兄”とか呼ぶのやーめた。オイ木村祐一、てめえマジで「考えられへん!」だな!
そして、いよいよ松田賢二さんとの結婚に関する話に突入!
“松田賢二さんとの出会いは8年前。戦争映画で共演したけれど同じシーンはなく、クランクイン前に神社でお払いをしたときと打ち上げで会っただけでした”
ということは、2003年だから、前の結婚の3年前!? どいういうこと!?
“神社には自分で車を運転して行ったんですが、打ち上げで彼はそのことを「ひとりで来るなんてカッコイイね、素敵だね」って言いながら、私を口説いてたらしいんですよ。でも私には全然通じてなくて(笑)。去年5月、舞台で共演することになったとき、「あ、あの人だ」ってわかったんです。”
ホッとひと安心。浮気じゃなかったのね、よかった!
“彼はずっと私を好きだったらしく、現場で好き好きアピールをしてくれたんですね。でも実際にはまったく誘われない。「この人、口だけ?」と思いつつ、人間的には好きだったので、ご飯でも行きましょうとお誘いしたんです。(中略)ワーッって恋に落ちるわけじゃなかったけど、彼の人に対する接し方を見ていてもフワッと柔らかくていいなあと思ったし、デートを重ねるうちにすごく素敵な人だなと思ってきて……。舞台が終わってから、彼から想いのたけを告白され付き合い始めました。”
さて、この部分にはいろいろ言いたくなります。まず、先述の「恋多き女」の典型的なパターンじゃねえか……。さらに、前夫、木村祐一に向けたディスも、さりげなく練り込んでいます。あとは、ノロケ話と仲間に感謝で終了!
最後は、2013年発売の『Real Emiri Style Book』(集英社)をチェックしてみました。
全体的にはさらにオシャレ度をUPした内容で、最後にはロングインタビューを掲載。妊娠したことへの喜びと不安、夫への感謝などが綴られていましたが、気になったのは”結婚して出産することには昔から憧れを抱いていた”という部分だけ。『えみり製作所』の頃とは矛盾している気もしますが、女の気持ちなんてそんなもの。年齢と共に考えも変わるし、幸せいっぱいで何より!
さて、ここまで辺見えみりさんの恋愛遍歴をたどってみましたが、バカなりに分析をしてみたいと思います。
彼女の場合、ざっくり言って「才能あるアーティスト系」と「好き好きアピールをしてくる人」が好きなようです。「才能あるアーティスト系」→「好き好きアピールをしてくる人」→「才能あるアーティスト系」→「好き好きアピールをしてくる人」という順番で、恋愛を繰り返しています。なので、次の恋愛は「才能あるアーティスト系」の可能性が高いでしょう。
プロサーファー、ミュージシャン、キャンドルアーティスト、ヘアメイク、スタイリストなども候補に考えられますが、派手な人は芸能界でさんざん出会っているはずなので、ブランドのデザイナー、靴職人など、ファッション関係の裏方仕事の男性がいいんじゃないかなぁ、と思いました。
二度目の結婚は、約7年で終了。他のメディアでは「辺見えみりの金遣いの荒さが原因?」とも報道されていますが、私は違う気がします。やっぱり浮気が原因かな、と邪推もしたくなりますが、まぁ知ったことではありません。オシャレだし、色気のあるいい女。とっとと再々婚して、幸せになってほしいです☆
文◎もりゆみこ
「裸の女ライター」として雑誌などで寄稿。
メイン雑誌の休刊にともない現在、無職。
芸能人スタイルブックが大好物。