就職氷河期世代に「人生再設計第一世代」なる新たなレッテルを貼った4人の識者の名前が判明

それにしても、引っかかってしまうのは「人生再設計第一世代」という言葉のセンス。どうしても、“俺たち成功者がさあ、可哀想な奴らを助けてやるからよ”というニュアンスを感じ取ってしまいます。

バブルの恩恵も受けられず、上の世代にはバブル時代のエピソードを自慢され、“就職氷河期世代”と呼ばれ、ゆとり世代からは飲みニケーションをバカにされ、インスタだ、TikTokだ、タピオカだ、とスマホ世代の流行についていくのもやっと……。

それに加えて、40歳を過ぎて今度は「人生再設計第一世代」と呼ばれるなんて、あんまりです!

私たち世代は、人から憐れみを受けるような、そんなにも哀しい人生を送ってきたのでしょうか?

今後発足するであろう、政府の様々なプログラムに参加することを仮定したとき、いろんな段階で「人生を再設計するために」みたいなフレーズが飛び交うことが、容易に想像できます。そのたびに、私の胸はチクチクと痛み、苦しむでしょう。

せめて、「アラフォー女子」や「美魔女」のように、無理矢理でもポジティブに変換された言葉で呼ばれたいです。

それにしても、「母さん助けて詐欺」や「高輪ゲートウェイ駅」など、どうしてお役所のワードセンスはこんなにも野暮ったいのでしょうか?

私個人としては、ぜひともセンスの神様、糸井重里さんに有識者議員になってもらい、かっこいいネーミングをしてもらいたいと願っています。(文◎森裕美子)