「俺の平成史」に刻まれた名番組『ボキャブラ天国』 芸人が出て来ない初期が面白かった|中川淳一郎

爆笑問題もこの番組でブレイク(画像はDVD『爆笑問題のツーショット 2018 結成30周年記念Edition ~爆笑問題が選ぶBest Selection~』より)

爆笑問題、さま~ず、ネプチューン、BOOMER、X-GUN、U-Turn、金谷ヒデユキ、パイレーツ、アンタッチャブルといった現在のお笑い界の中堅(社会人的にはベテラン)だが、彼らは『ボキャブラ天国』(フジテレビ系)シリーズで大ブレークし、「ボキャブラ芸人」とも呼ばれる。

芸人がダジャレネタ等を披露する番組の中では、今では伝説のお笑い番組のように扱われているが、芸人が出るまでは視聴者投稿を基にした再現ドラマでダジャレの腕を披露しあっていたのである。私自身はその時の方が面白いと感じていた。すでに存在する歌の歌詞を変更するパターンと、なんらかの言葉をダジャレにする、というものだ。これに審査員の芸能人が評価をしていく。

『タモリ倶楽部』の「空耳アワー」のような雰囲気だった(こちらの番組も司会はタモリ)のだが、とにかくこれらの中には秀作が多く含まれていたのである。ただし、今の観点からはコンプライアンス的に許されないものも多かった。だが、これも時代を映すものなので紹介する。記憶に頼っているため、若干細部は異なっているかもしれない。