日本テレビ『24時間テレビ』に捏造疑惑発覚 黒木瞳の「東日本大震災の被害者を悼む灯籠飛ばし」は創作ドキュメンタリーだっだ!

チェンマイ県「N」町にて。驚くべき証言が次々に!(撮影=本サイト取材班)

 

日本テレビは2011年8月、同局の「看板」のひとつとも言えるチャリティー番組「24時間テレビ」で、東日本大震災での犠牲者らの冥福を祈るため「あの日、日本が世界からもらった力」と題して、女優・黒木瞳が日本に支援を寄せたタイの人々を訪ねる海外リポートを“番組内ドキュメンタリー”として放映した。

 

その中では、タイ北部・チェンマイ県の「N」という町の人々がボランティアで集まり、タイの北部で行われる祭りで使われる「コムローイ」――火を灯し夜空に向けて飛ばす紙製の灯籠――数千個を、いっせいに放つ場面が感動的に紹介された。

 

「祈りを込めて飛ばしてくださって、きっとこの想いは日本に伝わると思います」。黒木瞳は夜空を見上げながらそう言ったのだった――。

 

しかし、あれから8年を経た今、この企画が壮大な「ヤラセ」あるいは「ねつ造」であったとの疑惑が持ち上がっている。

 

TABLO編集部の取材班が現地を訪れて取材を重ねたところ、ドキュメンタリーにコムローイ制作のボランティアとして登場していたタイ人の女性たちから、「8000個も上げるには人手が必要だろ? だから金で人を雇ったんだよ。いくらだったかな、確か100バーツだったかな」「すぐそこにあるコムローイ屋と町役場が協力してやったイベントだよ。そこに日本の撮影隊が来てコムローイの映像を撮っていったのさ」などとする証言が次々に得られたのだ。

 

しかも「N」には、コムローイを飛ばす風習がなく、そもそも航空管制局によりコムローイが禁止されているエリアであることもわかった。

 

参考記事:日テレ24時間テレビに重大なヤラセ疑惑 タイで行った“東日本大震災の死者を弔う祭り”は金を払って人々を集めたデッチ上げだった! | TABLO

 

ほかにも、この企画が「ヤラセ」「ねつ造」であったことを示す手掛かりは数多くある。しかし、事実関係の確認を要請した取材班に対し、日本テレビ社長室広報部が寄せた回答は「この企画は趣旨にご賛同いただいた地元の方々の協力があって、成立したものと考えております」の一文のみだった。

 

カネで作り上げたイベントを、あたかも地元の人々による「チャリティー」として装うことは、視聴率目的で虚偽の広告を行う詐欺行為であると同時に、関係者と視聴者への許すべからざる愚弄である。

 

だからこそ、取材班はわずかな誤認も許されないと考え、日テレに詳細な質問状を送った。日テレに何らやましいところがなければ、質問に対して堂々と回答した上で、「かかる事実誤認に基づく報道が行われた場合には、法的手段を講じる」とかなんとか、警告の一文を添えて回答するのが普通だろう。

 

しかし本稿公開の時点で、編集部に対して日テレからは何のアクションもない。ということは今後、この問題に関する記事のタイトルから「疑惑」の2文字を外し、確定した「ねつ造事件」として報道しても良いのでしょうか、日テレさん?【取材班】