蓮池透さんの安倍首相批判はごもっとも! 北朝鮮との交渉が膠着しているのはナゼ?
安倍首相が『救う会』開催の集会に出席した際、「拉致問題が前進するよう、私が司令塔となって全力で取り組む」と発言したことに、拉致被害者家族の蓮池透さんがSNS上で、
「司令塔? この期に及んで。どうやって?」
と呟いたことが話題となっています。
北朝鮮による邦人拉致が明らかになって16年が経とうとしています。政府が認めている拉致被害者は17名、北朝鮮が認めているのが13名、うち5名が帰国しました。その内のお一人が蓮池透さんの弟さんです。
また、現在は「北朝鮮による拉致によって行方不明となっている可能性がある」とされる『特定失踪者』と言われる人々がおり、その数はすでに470名を超えています(拉致とは全く無関係でいなくなった人もいます)。
安倍首相は、小泉総理訪朝時に官房副長官として同行していました。当時のイメージとしては「断固として北朝鮮に対峙する若きエース」といったものでした。そのイメージを利用し、安倍晋三氏は総理まで上り詰めました。
家族はきっと「安倍さんならやってくれる」「これで拉致は解決する」と喜んだことでしょう。
……あれから16年です。安倍晋三氏が総理になって、拉致問題は全くと言っていいほど進展を見せません。はっきり言って「何も取り組んでいない」のではないでしょうか。
トランプ米大統領のご機嫌取りと化した彼は、何かあるとすぐにアメリカへ飛んで行っています。そっちの方向ではなく「北」へ行ったらどうだと言いたくもなります。もし、あなたのジャイアンことトランプが、
「北朝鮮と国交するから、アベも拉致は忘れてよ」
と言われたら、この人はどうするつもりなのでしょうか。安倍政権の失策によって、拉致問題はすでに交渉再開すら困難な状況に陥っています。そういった気持がこもった「この期に及んで」という蓮池さんの言葉なのです。
「安倍のせいで拉致は解決しないだろう」
すでに10年近く前から、記者や専門家たちの間ではこう囁かれていました。いっちょ噛みだけして、あとは知らんぷり。偉そうに発言したけど後始末は官僚にさせる現状と、何一つ変わっていないように見えます。
安倍政権が行った政策は、確かに称えるべきこともいくつかあります。そこは否定するつもりはなく、また人格を否定しようとも思いません。しかし、北朝鮮拉致問題に関しては明らかに失敗しています。
総理は、拉致問題を解決する気もないのにどうして『救う会』の集会に出席できたりするのでしょう。まさに厚顔無恥とはこのこと。当然のように会場からはヤジが飛び、そそくさとその場を後にしたようです。(文◎編集部)