北朝鮮で「飲み会」を開いた軍幹部14人をまとめて処刑 市民の「集会」「うわさ話」も禁止に 閉じられた国の中で何が起きているのか?

当局は、2019年2月末の米朝首脳会談が「決裂した」という話を抑えるために、口コミの発信源となる市場で集まってうわさ話をすることを禁止した。

その後、そこから一歩踏み込んで、そもそも集まること自体を禁止する方針を示した。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋によると、同年3月初めに人民班(町内会)を通じて「集まりを持つな」との指示が下された。「何人かが集まって酒を飲んだりトランプに興じたりするのは、社会主義生活様式に反する資本主義生活様式として処罰される」(情報筋)というのだ。

 

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違反者がどのような罪に問われるは不明だが、北朝鮮の刑法にはこのような項目が存在する。

第211条(虚偽風説捏造、流布罪) 国家に対する不信を造成しうる虚偽風説をでっち上げたり、流布したりして社会的混乱を与えたものは、1年以下の労働鍛錬刑に処す。

過去にも当局は人が集まることを嫌い「飲み会禁止令」や「世間話禁止令」などを出してきた。それは娯楽の少ない国に住む庶民からささやかな楽しみを奪うものだ。