辛いのが食べられないのに「蒙古タンメン中本」に行ってきました|ビバ★ヒルメシッ! 文◎久田将義
芸能人がたくさん来るというので、有名な辛口ラーメンの「中本」に行ってきました。僕は辛いのが超苦手です。ワサビの辛さは良いのですが唐辛子系がダメです。ココイチの一カラでさえ、きついのに「中本」はハードル上げすぎだろ、と思うのですが、修行のため、店に足を踏み入れました。
本サイトでも掲載した『なぜ流行ってるラーメン屋は偉そうなのか5つの疑問』 のように、有名店にありがちな主人の詩などは貼っていないのは好感が持てます。夜8時頃に入ったのですが店内には数人並んでいます。さすが人気店。
実は「中本」に一度、入った事があるのですが券売機の前に立つとビビッてしまい、初心者向けの味噌タンメンを頼んでしまいました。
ですが、今回は勇気を出してスタンダードな蒙古タンメンのボタンを押しました。非常に緊張します。星が五つくらいあります。星五つも辛いのか。ゾッとします。
緊張感タップリのまま、席につきます。ドキドキしながら蒙古タンメンを待ち受けます。隣に同じタイミングでOLっぽい女性が座りました。ほぼ同じ感じでドンブリが置かれました。
おおー、これが蒙古タンメンかあ。因みに「中本」は東京近郊にしかないため、わざわざ地方から食べにくる人もいるほどの”フリークス”の集まる店です。つまり病みつき系です。二郎系とか天下一品とかと同様ですね。
器をのぞくと。……あああ。辛そう。辛いんだろうな。辛いに決まっている。それを承知で食べに来たんだもんな。半分、赤いのが気になります。ここを避けてまずは食べよう。だって絶対辛いもん。想像以上に辛いに決まっています。
普通はスープから飲むのですが。ここは慎重に麺から行く事にしましょう。僕は、一応出されたものは、全部食べるのをモットーしておりますゆえ。
まずは完食を目指します。という事で麺から。中細の固め。多分、ゆっくり食べる人が多い為伸びにくくしているのではないでしょうか。
美味いです。
辛いスープとからまるのですが、麺がもちもちしていて辛さが中和されます。辛いのが好きな人はスープを一口。それから麺をすする、が良いのではないでしょうか。
僕はひたすら麺をすすります。三分の一まで行った時、異変が起こります。むせました。喉にきました。すぐ水を飲みます。辛いものを食べるときは水をあまり飲むな、辛味が増すとも言われます。が、そんな余裕はありません。水を飲まないと食べられないと判断しました。
しかし、こうもゆっくり食べていると周囲が「辛いのが嫌いな奴がこんな店に来るんじゃねえよ」と言っている気がして、早く食べなければという焦燥感にさいなまれます。ふと、隣のOLを見ると、同じくらいのペースです。ああ、よかった同士がいた。
スープを恐る恐る飲んでみると、予想通り辛い。ただ、出汁も効いています。旨辛はあるのですが、僕の中ではひたすら辛いです。赤い部分は避けて飲みます。どうせ赤色の部分が侵食してくるのですから、ほっときましょう。
やっぱり、まずは麺を食べきろう。が、さすがに辛さが全身に回ってきました。汗、鼻水、涙が出てまいります。
ここからはマラソンで言うとラストスパートになります。三口に一回水を飲みながら麺をすすります。
何とか食べきります。スープが大量に残っているので、少しずつ飲んでみます。よく聞く「あとから来る」のではなく、最初から辛いです。けれど旨味も確かにあるんですよねぇ。が、辛味が強いので何の出汁なのか判別はできません。この辛さでお客が来るんだから出汁の味は二の次なんでしょう。それでOKの店な訳です。
全部飲むのはきついですが、「何とか食べました」ぐらいまではスープを飲む事が出来ました。
いやー、ひたすら辛かった「中本」。多分、辛いのはしばらく食べたくありません。自信のある方は是非。
腹に来るな、と思ったのですが意外ときません。「エビオス錠」が効いているのだと思われます。胃腸が弱い人、これ多分良いですよ。
取材・文◎久田将義