演歌のMVが異例の100万回再生! しかも下着が見えているとの指摘も 元スポーツ選手の女性歌手

 ある演歌のミュージックビデオが今、大きな批判を浴びています。とは言っても日本ではなくタイでの話ですが、ダンスや歌声から歌詞までが性行為を連想させるというのです。

 問題のミュージックビデオは農村が広がるタイの東北地方で人気の演歌「ルークトゥン」の曲で『タイナー・ハイ・ノーン・ネ』。「田んぼを耕してちょうだいよ」という意味のタイトルのとおり、遊びたい盛りの若い女性が出会ったイケメン男性を誘って一緒に仲むつまじく田んぼを耕すというストーリーです。

しかしセクシーな出で立ちの若い女性5人が田んぼの中で歌って踊るというシュールさ以上に、全体に性行為をイメージさせるシーンがてんこ盛りになっている点が問題視されてしまいました。

批判が集中しているのが田んぼの中で腰を振りながら右手を握って股間の前で前後にピストン運動をさせてこのサビを歌うシーン。

耕してちょうだいよ 耕してちょうだいよ ズン ズン アァ~!

問題のシーンはこちら完全に狙って作ったミュージックビデオ! やりたい放題の動画のストーリーとは!?

所属レコード会社がこのミュージックビデオを公開したfacebookページの投稿には批判コメントが溢れ、「曲名を『陰毛を耕してちょうだいよ』にしていたら違和感がなかったのに」という皮肉たっぷりの意見まで寄せられています。

この曲を歌うマッシーさん(本名スニサー・ウォンシーゲーウ)は批判が多いことを受けて釈明し、問題のダンスシーンは農作業時に鋤の柄を握って振る動作を取り入れたものだと説明しました。

またローアングルのシーンで下着が見えると指摘された点も、見えているのはステージでいつも履いている黒のアンダースパッツで下着ではないと語り、全体についても猥褻さを表現する意図はないと否定しています。しかし東北地方の歌には二つの意味に解釈できるものが多いとも言い足して、どう見えるかは受け取り手次第との考えを示しました。

一方、所属レコード会社社長は、ストーリーと歌詞を考えたのは自分だと明かしたうえで、女性が田を耕してくれる恋人を探すという東北地方農民の暮らしぶりを伝える内容だが、上品な曲を作っても昨今は誰も見てくれないので過激さを盛り込む必要があったと身もフタもない釈明をしています。

この曲の問題PVはこちら「キャー、男! 美味しそう~。田んぼを耕してちょうだいよ~!」というセリフ!

この曲を歌うマッシーさんは、実は女子サッカー・タイ代表チームでライトバックを長年務めたという輝かしい経歴の持ち主。海外遠征にも6回出場しゴールを決めたことがあります。しかし頂点に到達できたという思いから、子供の頃からのもう一つの夢だったルークトゥン歌手に転向することを決心。親は泣いたそうです。

話題にならなかったデビュー曲と打って変わって、2曲目の『田んぼを耕してちょうだいよ』は大炎上したもののそのお陰でYouTube再生回数は10日間で100万回を突破。こうして各メディアで取り上げてもらえたので炎上商法としては大成功したということでしょう。

恋人はいないと言うマッシーさん。3曲目でも話題をさらって、ミュージックビデオの中だけでなく歌手としても絶頂に達する日が来ることを願っています。(取材・文◎赤熊賢)