【SMAP解散】最後まで埋まらなかった中居派とメリー喜多川の溝|久田将義コラム
スマスマが終了した。五人最後の曲「世界で一つだけの花」に多くのファンが涙した。
が、ちょっと思い返して頂きたい。まず、解散が報じられたのはリオオリンピックはロンドンに迫る勢いで日本勢のメダルラッシュが続いている中だった。さて、中盤が終わって今度は後半だ。陸上は短距離をはじめボルトなど綺羅星のごとくスターが来週から登場してくる……。
「これから盛り上がっていくぞ」日本中の誰もがそう思って、地球の反対側にあるかの国のアスリートたちの活躍を徹夜しながら応援していたに決まっている。
そこへ、8月14日の各紙、各紙が報じたのが「SMAP,年内解散」だった。
これを見て皆さんは昨年一月のスマップ解散騒動未遂事件を思い出すだろう。SMAP育ての親・飯島女史憎くしのメリー喜多川さんが「一人だけ出ていきなさい。あとは、どうぞやれるものなら」という言動がふりながら、木村拓哉の説得でSMAPの解散は免れた。
しかし、焼けぼっくいは火が着いたままだった。
国民的アイドル(といってもみな40歳過ぎだが)は考えたに違いない。金の面で言えば中居は困らないと言われている。が稲垣、草なぎ、香取らは立ち位置が脆弱だ。つまりメリーさんとすれば中居以外は「消えてくれるんじゃないの」という意識がなかったとは言わせない。
メリーさんの性格から言えば、当時大スターだった郷ひろみをバーニング系に抜かれた時もフォーリーブスを、そしてたのきんトリオ、少年隊、しぶガキ隊などと続いたにしろ、郷ひろみが脱退した時は実は一番苦しい時だったという人もいる。
しかし、今回のSMAP解散は状況が違う。嵐は恐らくポストSMAPになるだろう。これからは嵐を中心にやっていくといたメリーさんの意思表示のような気がする。
問題なのは解散発表の時期だ。国民的行事リオオリンピックの最中。中居君はTBSのオリンピックキャスターである。またテーマソングが「ありがとう」だ。普通に「競技者のみなさんありがとう」なのか「ファンのみんな今まで「ありがとう」なのか、ダブルミーニングがあるようだ。
中居君の立場で考えてみよう。オリンピック開催中。オリンピックのキャスター。バックにSMAPの「ありがとう」が流れている。これは酷な状況である。うがち過ぎかもしれないが、これはメリーさんの中居(=飯島元マネージャー)憎しが、いまだに残っている気がする。
オリンピック後に発表すればよいではなかったのではないか。あるいは、「オリンピックが盛り上がっている今だからこそ、こっそり解散発表しちゃえおうよユー」と言ったかもしれない。中居君をひたすら困らせる喜多川姉弟の負のパワーを見た気がした。
が、ここが郷ひろみがそうだったようにバーニング系が中居ほどの逸材を放っておくだろうか、との疑問。かつてほどジャニーズvsバーニングという対立はない中で、中居、草なぎ、香取、稲垣は食っていけるのだろうか。
ジャニーズを辞めさせられた人間の末路はあまり幸せではない。更に思い返して頂きたい。当時のメンバーのコメントである。木村は「25年ライブもできずに情けない」と怒りをあらわにしている。そのほかのメンバーは「28年に及ぶ活動を停止します。すみません」と淡々と語っている、木村と他四人の温度差だ。
ちなみに木村が25年と言っているのはCDデビューして25年という事。他の二人が言っている28年というのは森且行(現在レーサー)がいた時代で「SMAP」と名付けられた時期だ。ここでも木村vs四人の意識が違うのが見てとれる。
果たして、飯島女史はどう動くのか。それよりもバーニングは中居という逸材を放っておくのか。どこからか、こういう時は「フィクサー」「ドン」が現れるものなのだが。今回は果たして……。(敬称略)
Written by 久田将義(東京ブレイキングニュース編集長)
Photo by Angus柒
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