マニアがジャンルをつぶす論|吉田豪

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吉田豪さんが「(お前ら)浅い!」「(オタ)死ねよ」「(芸人は)関わるな!」とか言ってる人RTしてるけど、元プロレス者として言わせてもらうと、ジャンル滅ぼすから言わないの推奨
14:06 – 2018年5月11日

 最近、まだ大学生っぽいアイドルヲタの人に、

「吉田豪が死ぬほど嫌い」
「上っ面しか知らんくせに」
「アイドルに関わるな」
「浅いんだよ」
「ファンが見て不愉快になるんだよ」
「あとアイドルオタク芸人 死ねよ」
「しゃしゃるな ジャマなんだよ」
「お前ら浅いんだよ 苦痛だわお前ら」
「浅い奴らが嫌い」
「ドルヲタとして最も浅い奴ら そもそも職務外に口出しするな」
「現場にもろくに来てないくせに 遠征もしてないし」
「地方イベ行ってんのか? ラジオ聞いてんのか? インタビュー記事チェックしてるのか? 全然網羅出来てないくせに好きアピ 正直死んでほしい」

 とか叩かれまくってたんですけど、1983年ぐらいからアイドル現場に顔を出し始めて(初現場は吉本興業初のアイドルユニット、ポピンズ)、これだけ音源を買いまくって、昭和から地下まで相当な数のアイドルもインタビューして、アイドル現場にパソコン持参で原稿を書いて、地方も含めてアイドルイベントの司会も多数やってるのに、まだまだ浅くてすいませんでした!

 ただ、新日本プロレスの木谷高明オーナー(当時)が「全てのジャンルはマニアが潰す」と発言していたように、排他的で厄介なマニアというか古参ファンがジャンルにとって邪魔な存在なのは事実であり、自分にとって居心地のいい世界を守ることに頑張りすぎると新規ファンが入ってきにくくなってジャンルとしてダメになりがち。

 アイドルの場合、AKB48でアイドルに目覚めた層と、ももクロによってアイドルに目覚めた層のおかげで、いまのアイドルシーンが成立しているわけなんだから、そういう人たちを排除するんじゃなくて、どんどん取り込んでいかないとジャンルとして廃れちゃうんですよ。

 だから、「全てのジャンルはマニアが潰す」という考え方がいまは常識になりつつあるけれど、それでもマニアが楽しめないジャンルは駄目だとボクは思ってます。

 そもそも一時の新日本プロレスが迷走した原因はマニアじゃなくて、気まぐれに現場介入を繰り返してデタラメなマッチメイクでファン離れを加速させたアントニオ猪木のはずだし、総合格闘技バブルが終わったのもPRIDEで味をしめたアントニオ猪木が気まぐれに新しい格闘技興行を始めたら裏側の怖い人たちが揉めて、それが週刊誌で報道されて地上波放送がなくなったからだし、ジャンルを壊すのはアントニオ猪木だと思ってます。
 切り捨てるべきなのはマニアじゃなくて猪木!(文◎吉田豪 連載「ボクがこれをRTした理由」)