「制服が届かない!」 コロナ禍で新入生の悲痛な叫び 一体誰が悪いのか

「コロナ禍の三密回避で生産体制に負荷がかかっていた上に第七波の影響は否めません。中国・上海の都市封鎖延長等で海外の工場から製品や素材の入荷が遅延して、メーカーは矢面に立っています。生産拠点を移さないとコスト削減できず、値段の高騰を招きますし、中々難しい問題です」

一方で、感情的にならずに、冷静に現実を受け止める新入生親子もいます。

「中国が封鎖して入ってこないなら仕方がないです。メーカーを責めても気の毒です。私服や中学の制服で入学式に行くのも新鮮ですし、世界の情勢を考える良き社会勉強になると息子とは話しています。息子の制服だけが届かないわけではないので仕方ないと息子も理解しています」
悲劇を繰り返さないために、変われば良いのですが。

「制服業界は、行政、学校等の安定顧客を掴んだら、毎年定期的にまとまった注文が入るから安定しています。他のアパレル業界のように企業努力を強いられないから胡座をかいていたら、痛い目に遭ってしまいます。ただ、生産新拠点を開拓するコストも大変です。」とアパレル業界関係者は語ります。
長引くコロナ禍で、想定外の被害が発生する中で、時には気持ちの切り替えも必要なのかもしれません。(文@神田川涼香)