「沖縄問題は視聴率がない」? ふざけるな!  沖縄県知事選で分かったメディアの傲慢さと県民の切実な声 「心が折れてしまう」

ラッパー、ダースレイダーさんと筆者は沖縄県知事選に密着した。

沖縄知事選を見に行ってきました。私プチ鹿島とラッパーのダースレイダーで前半と後半で2回行き、合計で1週間以上滞在しました。
私たちに選挙現場を見る「漫遊」の楽しさを教えてくれたのは畠山理仁さんです。畠山さんは選挙取材歴20年以上のスペシャリストです。『黙殺 報じられない“無頼系独立候補”たちの戦い』では第15回開高健ノンフィクション賞を受賞している。最新の著書では『コロナ時代の選挙漫遊記』がある。
その中で選挙に行ったほうがいい理由を次のように畠山さんは書いています。

「投票に行った人も、投票に行っていない人も、必ず政治の影響を受ける」
「政治に無関心でいられても、政治と無関係ではいられない」
「政治に無関心でいることは『強烈な政治的行為』だと言える」

ハッとしますよね。そして、選挙に行く人たちは「選挙に行かないあなた」に対して厳しいことは言わないはずだという。なぜ?

《結果としてあなたが選挙に行かなければ、相対的に選挙に行く自分たちの影響力が大きくなることを知っているからだ。投票に行かないと聞いて「しめしめ」と思う人も世の中にいることを知ったほうがいい》

ああ、この部分はまさに最近の旧統一教会問題とリンクしていませんか? 私は旧統一教会問題は「自分の問題である」とも考えます。なぜなら「投票率が低いほど選挙結果は特定の組織や団体の意向が反映される可能性が高い」ことを今回の問題は示しているからだ。選挙が特定の団体のための儀式になってしまう。そうならないためにも私たちは選挙に行ったほうがいい。旧統一教会の報道をしなければいけない理由はこれだけでも十分。

下地幹夫候補(当時)にも取材。

今回、沖縄知事選を見に行ったのは畠山さんから「沖縄の選挙はとにかく派手でにぎやか」と聞いていたからです。候補者が踊ったり、支援者も太鼓や笛を吹いたりするそう。さらには違法なのぼりや野良街宣車も見かけることもあると。なんだかすごいエネルギー。まさにお祭りそのもの。