「普通の人」に なぜ桐島聡容疑者は数十年も勤務できたのか 「誰も気づかなかった」裏事情

誰もテレビやニュースを見るまで気づかなかったのはなぜか。

神奈川県鎌倉市の病院に末期がんで入院し、今月25日に桐島聡容疑者を名乗った男が29日、死亡したと報じられた。様々な謎について、検証した。まず、名乗った後に、延命措置を取ったり、転院させたりすることは出来なかったのだろうか。鎌倉市の病院の特殊な事情が浮上した。
「病院の外観が報道で映った時、不謹慎ながらあの病院だと先は短いと感じました。手術をすればすぐに治る病気にかかった学生時代の私自身が、『手術をすれば下半身付随になる可能性が高いから、クスリを飲み続けるしかない』と当時の副医院長から言われました。セカンドオピニオンで隣接する横浜市の病院に行ったら、治りましたが。」と鎌倉市民Aは話す。
また、別の医療関係者は、
「鎌倉市近辺は、医師会が大病院の誘致に反対して、大病院がない中、政治力で進出。
あの病院は、某政治団体の関係で、朝のミーティングで医療でなく選挙が議題になったとの話を聞いたことがありました」と語った。

国外逃亡したと思われていた桐島聡容疑者とみられる男が国内で長く生活していたのも謎だ。隣接する藤沢市の土建業で数十年間、偽名で勤務したと報じられている。住まいは築古で、外国人が多く住む物件だった。

足がつかなかった理由を建設業関係者はこう明かす。
「大手ゼネコンは、職人が全員社会保険に加入している下請け会社としか取引しません。しかし、大手ゼネコンの現場でなければ、社会保険に加入していない職人は多く存在します。債務逃れ、家庭の事情等で、社会保険に入らずに住み込み働く職人は、人手不足の現場にとってありがたいものです。社会保険の負担からも雇用主は救われます。偽名で長年働きやすい環境が整っていたのです」

一方、別事件の指名手配中の容疑者を取材したことがあるジャーナリストは、
「堂々と普通に明るく暮らしていたら、警察署や交番の前を通っても、警官とすれ違っても、職質されないと容疑者は笑っていました。警官が指名手配犯の顔をすべて覚えているわけではありません。また、加齢で容姿がポスターとは別人になるケースもあります」と話す。

また、神奈川県警の特殊な事情もあった。