アナログレコードがブーム ビジュアル系ロックバンド「VINYL」が未発表曲をレコードでリリース
アナログレコード(VINYL盤)の人気が再燃している。日本レコード協会の発表によると、アナログレコードの2023年の年間生産額は62億6700万円で、1989年以来34年ぶりに50億円を超えた。客が店内のレコードを自由にかけることができるレコードカフェには、若者の
長蛇の列ができ、渋谷のタワーレコードには六階のフロアがVINYL盤専門になっている。
そんな中、レコードを聴いて育ったにもかかわらず、メジャーデビューした頃には、CDに完全移行し、アナログレコードを出せなかった世代のアーティストがレコードをリリースする流れがある。
今年、再結成したビジュアル系ロックユニット「VINYL(ヴィニイル)」は、アナログレコードで、未発表曲を収録アルバム『unreleased』をリリース。レーベルのサイトで先行直販をクリスマスから開始し、来年1月29日に全国店舗発売する。
「今回のアルバム『unreleased』についてはクリエイティブな意味ではなく、過去に『やろうとしていたこと』の総括の為に以前よりリリースをしたいと考えていましたので、是非聴いてVINYLの歴史に触れていただきたいです。そして来年より始まるライブや新譜リリースを楽しみにしてください。VINYL ROCKな時間を皆さんと共有して、これからの自分史を一緒に刻みましょう。ライブ会場でお待ちしています!」とギタリストの鈴木新は話す。
鈴木新は、「臣」のステージネームで、1991年に清春等と「黒夢」を結成し、1994年「for dear」(東芝EMI)でメジャーデビュー。1995年2月に「黒夢」を脱退し、6月に元デランジェ、元ストロベリーフィールズのボーカリスト福井祥史とVINYLを結成した。1999年に解散したが、今年再結成した。
年明け1月5日には、元AKB真楪伶(まちゃりん)元ザ・コインロッカーズのギタリストHannalyne(はんなりん)、元THE BOOMのギタリスト小林孝至、元レベッカの友森昭一、5Xのジョージ吾妻、「ジェットフィンガー」の異名を持つ横関敦等と共に東京・六本木ケントスで開催のギターキャンバスに出演する。
「どちらを向いてもギターレジェンドしかいないこのイベントで、自分の原点とも言える曲を持ち込みます。かつて東芝EMIからデビューしたあの曲。そしてセッションが楽しみなのと、演者になったり観客になったりが忙しそう」と鈴木は語った。(文@霜月潤一朗)