SMAP・木村拓哉が『宮本武蔵』で里帰り…ジャニーズとテレ朝の浅からぬ縁とは?

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 SMAP・木村拓哉(41)が主演するテレビ朝日の開局55周年記念ドラマスペシャル『宮本武蔵』が3月15日、16日に二夜連続で放映されることが話題になっている。テレ朝のドラマと言えば、主演のキャスティングには独特のこだわりを見せ、共演にも一過性の人気者や旬なタレントを配役に使わず、「中身」重視の姿勢を貫いている印象が強い。

 昨今、民放ドラマの視聴率低迷が囁かれているが、その中でもテレ朝のドラマは堅調でキー局でも唯一、長寿ドラマ、シリーズドラマが安定した人気を誇っている。そんな業界で高まるテレ朝ドラマに『安堂ロイド~』(TBS系)でミソを付けた木村拓哉がキャスティングされるのだ。これは本人にとっても大きな転機になるに違いない。

 ここ十数年、フジテレビとTBSの連続ドラマに交互出演するというルーティンワークで意外性も新鮮味も薄れていた木村だが、じつはSMAP世代のジャニーズにとって、テレビ朝日はもっとも縁が深く、思い入れがある局である。ジャニーズに所蔵していた者からすれば、テレビ局=テレ朝といったイメージが強いのだ。

 それは、ジャニーズ事務所のレッスン場が長らくテレビ朝日の敷地内にあったからに他ならない。テレ朝通りにある正面門ではなく六本木駅に近い通用門から入ってすぐ右手にある建物の2階と3階がジャニーズ育成の秘密工場だったのだ。また、ジャニーズジュニアがメインになった初めてのレギュラー番組『8時だJ』や長寿番組『ミュージックステーション』へのレギュラー出演など、ジャニーズとテレビ朝日は常に近い関係にあった。

 そこに満を持して『宮本武蔵』である。テレビ朝日の開局55周年記念ドラマスペシャルでは、すでに先行して『松本清張ドラマスペシャル「三億円事件」』が1月18日に田村正和、翌19日にはビートたけしの名優二人が出演を果たしている。木村の久々の「里帰り」は万全の体制で迎えられるといっていいだろう。

 だが、そこに不安がないわけではない。機械的なアンドロイドから、人間臭い剣豪の武蔵という180度違う路線変更だ。やはり気になるのは木村拓哉の演技力である。常に「木村拓哉」というキャラクターであり続けることで確かなブランド力を築いてきたが、この木村以上にキャラクターの強い『宮本武蔵』をどのように演じるのか。これまでのように現代的な「カッコ良さ」を追及するのか。それとも41歳という年齢を意識した大人の渋さを見せてくれるのかなどか興味は尽きない

 そして、ここでもお手本となるのは名優として名高い田村正和なのかもしれない。『三億円事件』での強い存在感、年齢を重ねてより際立つオトナの男として渋さがありながら、どこまでも若々しいシルエットを維持していた。それはとても70歳とは思えない佇まいだった。

 そんな田村正和も関わるスペシャルドラマのトリを飾る木村拓哉の『宮本武蔵』。時代劇や剣さばきにも一定の評価がある木村にとって、これ以上に気合が入るプロジェクトはないはずだ。慶長5年の血気盛んな武士をどのように演じるのか、今から待ち切れない。

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「帰ってきたカルチャースタァ☆平本淳也」

Profile●ジャニーズ出身の実業家、作家、投資家。10歳でジャニーズ事務所から芸能界入り、30歳過ぎまでアイ ドルを続け、現在もテレビや雑誌で活躍を続けるなか、月間100万アクセスを獲るカリスマブロガーとしても知られる。22歳のときに物書きデビューして以来、34冊の書籍を発表。http://ameblo.jp/junya-hiramoto/

Written by 平本淳也

Photo by テレビ朝日『宮本武蔵』公式サイトより

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