【4000RT!】ともだちになれなかったアイドル史上屈指のカップリング・まーどぅー【モーニング娘。辻加護以来のペア】

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まーどぅーとは何だったのか

https://ameblo.jp/morningmusume-10ki/entry-12335900751.html

アイドルファンの間では特定のメンバー2人の”カップリング”に強い愛情を注ぐことが一般的ですが、女性アイドル史上屈指のカップリングといわれているのが、モーニング娘。’17の「まーどぅー」です。

「まーちゃん」こと佐藤優樹と「くどぅー」こと工藤遥の2人を合わせて「まーどぅー」。ともに、小学6年生だった2011年9月に10期メンバーとしてモーニング娘。に加入しました。

天真爛漫で独特な言語感覚を持つ佐藤は天才タイプ。少々気分屋な部分もあります。一方の工藤は中二病的な部分をイジられることもありますが、メンバー思いで誰からも愛されるタイプ。お互いの足りない部分を補完し合うかのようなまーどぅーは、多くのファンを虜にしました。

加入当初のまーどぅーは”つねにいっしょ”という感じでしたが、ここ最近は”ベタベタはしないけど特別な関係”みたいな雰囲気でした。それぞれが大人になったということもあるだろうし、グループ内での役割の変化も影響しているのでしょう。

エース的存在としてパフォーマンス面でグループを引っ張る佐藤と、毎年上演されるモーニング娘。の主演舞台で、ほぼ毎回男役の主人公を演じる工藤。それぞれの役割が明確になってきたなかで、工藤は女優になるという夢を持ち、2017年12月11日の日本武道館公演をもって、グループを卒業します。

佐藤は、工藤の卒業コンサートの翌日、「佐藤優樹chan」というタイトルでブログを更新し、工藤への思いを綴りました。モーニング娘。のブログは複数のメンバーが更新しているので、タイトルに自分の名前を入れるのがお決まりになっています。つまり、「佐藤優樹chan」というのは事実上の”無題”。そこで佐藤は、工藤との関係に悩んでいたことを吐露しています。

《でも
2014年くらいかなぁ〜?
みんなからどぅーどぅーどぅー
言われてて
みんなにもイライラしたし
どぅーにもイライラしてて
まーの物ってしようとしてた自分がいて》

とにかくハロプロメンバーから人気が高い工藤。

《どぅーと言えばまー まーと言えばどぅー ってお互ぃ思っていたかった》

とも綴っている佐藤は、工藤がメンバーたちにモテまくっている現実に苛立っていたのです。さらに、

《多分あの子は一生メンバーには 本当の自分を見せない》

と思うようになり、いつしか工藤との間に距離を感じていたようです。

そして佐藤は、モーニング娘。という特殊な環境に身を置いていることがまーどぅーの関係を難しいものにしていると考えるようになります。

《モーニング娘。としてじゃなくて
普通に出会って喧嘩とかもして
仲直りができるって言う状況で会いたかった
モーニング娘。は環境がお仕事だから
親友じゃなくて
ビジネスパートナーだから
上辺だけでよかったものを
Masakiがほんとに親友だと思っちゃってたから
どぅーはやめてっておもってたょね汗
ごめんねどぅー
そしてありがとうどぅー
ほんとに6年間お疲れ様でした》

モーニング娘。のメンバー同士である以上、まーどぅーは普通の親友ではなく、仕事仲間であるべき……工藤がそう考えていると、佐藤は感じていたようです。たしかにアイドル活動は仕事であり、メンバー同士が友達感覚のままで務まるものではないのも事実。工藤だけでなく、佐藤もまたそう思っていたはずです。そんな悲しい宿命に気づいてしまったまーどぅーは、仲良くしたいという気持ちを隠したまま、ステージに立っていたのです。

青春を犠牲にしたまーどぅー

ブログによると佐藤が工藤との距離感に悩み始めていたのは2014年くらいですが、ちょうどそのころから佐藤は歌うパートが増え始め、モーニング娘。のエースとなっていきます。
もしかしたら、工藤が離れていく現実を忘れたいがために、パフォーマンスに打ち込んだのかもしれない。あるいは、佐藤自身にプロ意識が芽生えた結果、「どぅーはビジネスパートナーだから」と割り切ったのかもしれない。本当のことは佐藤にしか分かりませんが、まーどぅーの関係の変化と佐藤優樹のアイドルとしての成長が、少なからずリンクしていることは想像できます。それは工藤の成長もまた然り。

アイドルを続けるには普通の青春を犠牲にしなくてはならない……とはよくいわれることですが、佐藤優樹と工藤遥にとっての”普通の青春”とは「まーどぅー」だったのでしょう。つねにいちばん近くにいる大切な存在なのに、モーニング娘。のメンバー同士である以上、普通の親友にはなれない。なんと切ない話でしょうか。

しかし、工藤が卒業したことで、まーどぅーは普通の青春を思う存分楽しむことができるようになりました。普通に喧嘩して、普通に仲直りができるのです。ファンとしては工藤の卒業でまーどぅーを見る機会が減ることは残念なことではあるでしょうが、2人にとっては新たなスタートです。まーちゃんとくどぅーが願った本当のまーどぅーがこれから始まるのです。

文◎大塚ナギサ

オマケ

《でも12期メンバーが加入してきて
ちん【羽賀朱音chan】から
いしどぅーいしどぅーって聞くように
なって
最初は胸がすごく痛かったし…
泣きそうにもいっぱいなってて…》

10期メンバー・石田亜佑美と工藤とのコンビは「いしどぅー」と呼ばれているのですが、12期メンバー・羽賀朱音はことあるごとに「いしどぅーさんが好き」などと発言していました。どうやら佐藤はその「いしどぅー」にもイライラしていたようです。

工藤が「まーちゃんの通訳」を自称して、奇想天外な佐藤の発言をわかりやすく翻訳して伝えていたのは、まさに2人の絆を象徴するエピソードだと思います。

あと、モーニング娘。には、コンサートツアーの裏側に密着した「DVDマガジン」というものがあるんですが、それは本当にまーどぅー映像の宝庫ですね。舞台裏で「どぅー!どぅー!」と大声で工藤を呼んでいる佐藤の姿とか、やれやれ疲れるなぁみたいな表情をしながらも佐藤につき合う工藤とか、そんな素敵なまーどぅーがたくさん収められています。何らかの手段で動画を探して見ていただけると幸いです。