痛みと苦痛に耐えた愛犬は......(facebookより)
ある男性(22)が自分のfacebookに投稿した愛犬の話が新聞各紙に取り上げられ涙を誘っています。
愛犬は8歳のメス。いつも男性が朝起きて外に出ると走り寄ってきて、夜帰宅すると出迎えてくれる可愛い犬でした。
3月20日、男性が海釣りから夜9時半に帰宅すると、愛犬が出迎えてくれたのですが、いつもと様子が違っていました。ふらふらと這ってくるのです。頭を垂らし、地面にへたり込みながらも男性のもとへと向かってきました。
近くに噛みちぎられたヘビの死体があるのに男性は気が付きます。そのヘビはなんと、キングコブラ。愛犬はキングコブラに噛まれ、格闘の末に噛み殺したようです。しかし間もなく毒が回ってしまいました。ゾウをも殺すと言われる強力な毒は、人でも噛まれると致死率ほぼ100%、1時間もたないと言われています。
同居する親類が言うには、昼過ぎに愛犬がヘビに噛みついている姿を目撃したのですが、まさかキングコブラだとは思わなかったのだそうです。それから優に8時間。まだ命があったのがむしろ不思議なくらいです。
愛犬は口いっぱいにヨダレを溜め、足はむくみ、見るからに苦しそうな様子です。もうできることと言えば水を飲ませてあげることぐらいでした。
実はこの愛犬、まさにこの日に子犬を3匹出産したばかりだったのです。
確認すると1匹は息絶えていましたが、2匹は元気です。愛犬はもしかしたら子犬を託そうと、自分が帰るまで息絶えずに必死に頑張っていたのかもしれないと男性は感じたのでした。
「大丈夫だよ。僕がしっかり面倒を見るから。安心していっていいよ」との男性のメッセージが泣けます。息絶えた愛犬は、庭に埋葬されたのでした。
男性のfacebookには1万2千件のコメントが寄せられています。
「動物好きでペットを飼っている同じ身として悲しいです」
「真心のこもった忠誠心&心の結びつきが天国に連れて行ってくれますように」
「おばさんは読んで思わず涙したよ。子犬をしっかり育てなさいね」
「とても可哀想。来世は人として生まれてきてね」
「オレとしたことが涙を流したよ。お悔やみ申し上げます」
「読み終える前から涙を流しました。お悔やみ申し上げます。愛情とかけがえのない存在、それにそれを失うということがよく分かります。私も同じような経験を経てきました。何日も寝られませんでしたよ。それでも頑張ってくださいね。子犬ちゃんをいたわってあげてくださいね」
様々な人からの、同情して一緒に悲しむ内容のコメントが溢れています。タイ南部チュンポーン県での出来事でした。(取材・文◎赤熊賢)
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