衆院選が終わった。結果は8議席から21議席に躍進した共産党と、31議席しっかり確保が目標だったのに「アベノミクス効果」で4議席も儲けちゃった公明党が勝ち組。自民党は現状維持で、橋下徹代表と松井一郎幹事長の土壇場不出馬事件などで「半減するか?」と見られていた維新の党も1議席減らしただけで持ちこたえた。
負け組は衆院解散直前のみんなの党解党を阻止できなかった渡辺喜美氏と、民主党代表なのに落選してしまった海江田万里氏。そして19議席から2議席に転落してしまった次世代の党だろうか。
しかし、もう少し躍進してくれたら「見どころ」があったんですけど、次世代の党。実は選挙戦の最中、とんでもない話が飛び込んできた。
「どうしてあの候補、政党名を隠すのでしょうか。自分が所属しているのに、恥ずかしいのでしょうか」
川崎市から通う知人がそう話す。そして自宅ポストに投函された「国会活動定期報告書」なるものと新聞に折り込まれた選挙公報を見せてくれた(写真参照)。確かに政党名はないですね。よくよく見れば、経歴のところとテレビ出演の写真に、申し訳程度に出されているけど。
「しかも朝の辻立ちでも、全く政党名を言わないんですよ! 聞いたら、『人物で勝負!』ですって!」
その候補の名前は中田宏氏。横浜市長も務め、次世代の党の結成にも参加し、国対委員長に就任している。中核メンバーと言っていい。実際にどういう扱いをされていたのかは知らないけど......。
そして中田氏はしっかりと比例に重複立候補!
でもそれってまさかぁ、小選挙区で落ちたらちゃっかりと比例復活狙い? 次世代の党を全然宣伝していない人が、次世代の党の枠で復活? それって、「比例」じゃなくて「非礼」じゃないの? そもそもそんなの、許されていいの?
と思ったら、中田氏は「人物で勝負」の小選挙区で落選し、次世代の党が南関東ブロックで議席を獲得できなかったので、比例復活も叶いませんでしたとさ。やれやれ......。
Written Photo by 安積明子
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