40代になって、同世代で既婚者の友人たちとお酒を飲む機会はめっきり減りました。とはいえ、年に何回かは酒席を共にする機会があるのですが、20代や30代の頃に比べて低価格路線になっている気がします。もともと単価の安い居酒屋が落ち着くので高級店に出かけることはマレなのに、行きつけではない店でメニューを見たとき、思わず飛び出す「高い!」というセリフをよく耳にするようになりました。というか、筆者自身も最近になってよく口にしているなと思い至り、なんだか切ない気持ちになりました。
ちなみに、大抵の友人たちは"お小遣い制"です。40代といえば、住宅ローンや教育費がかさみ、職場の部下におごる機会も増える頃。限られた財布の中身でやりくりするのは、我が身を振り返ってみても、なかなかに大変なんですよね。
そこで今回はサラリーマンのお小遣い事情について調べてみました。
ここで紹介しているデータは、新生銀行さんが1979年から行っている「サラリーマンのお小遣い調査」です。
グラフ1
グラフ1はサラリーマンのお小遣い平均額の推移。最高額はやはりバブル真っ最中の1990年で、なんと7万7725円でした。しかし、そこから徐々に目減りし続けて、ここ最近は3万4100円で最低額だった1982年の水準に近づいてきています。世間で騒がれている好景気って何かね? という話ですね。
グラフ2
そして、グラフ2は2017年調査における性別・年代別のお小遣い額です。50代以外は男女で大きな違いはありません。しかし、男性の年代別では、20代・30代・40代が3万5000円前後とほとんど変わらない金額です。
グラフ3
また、グラフ3は男性サラリーマンのライフステージ別のお小遣い平均額。独身やDINKS世帯の金額は4万円オーバーと高く、子どもなしの専業主婦・子どもあり世帯は3万円前後と少なくなっています。
それなりに職場で偉くなっても、30代の頃からお小遣いの額が変わらない40代。調査結果の平均額が多いか少ないかは別として、中年の悲哀を感じさせる現実が身につまされます。この「お小遣い調査」は毎年6月末頃の発表が通例で、もう2018年版も間もなくリリースされます。今年は少しでもアップしていると嬉しいのですが......。(取材・文◎百園雷太)
<グラフ1~3>
新生銀行「サラリーマンのお小遣い調査」をもとに、
筆者がグラフ化しています。
【関連記事】
●元TOKIO・山口達也事件 守るべき女子高生を晒しものにしたメディアスクラム
●新潟・女児殺害事件に見る、少女たちが狙われた時代 「自宅近くは危険」
●「お尻を触ってる気分になってる」 声優・高田優希さんを襲った便座ツイート事件