行きたいファンが行けない......これが大問題なのです
2016年8月には日本音楽制作者連盟、日本音楽事業者協会、コンサートプロモーターズ協会、コンピュータ・チケッティング協議会の4団体より、賛同する国内アーティスト116組および24の国内音楽イベントの署名を添えた、チケット高額転売取引問題の防止を求める共同声明が発表され大きな話題となりました。
チケット高額転売により会場に行きたいファンにチケットが届かない問題や、利益がアーティストに還元されない仕組みを是正しようというもので、ファンを中心に支持を集める傍ら、経済学的には何ら問題のない行為だとする意見も出されるなど、今なお論争は続いており、チケット高額転売問題事態も続いています。
今回はこのチケット高額転売問題で思わぬ被害者が出ていると啓蒙活動を行うTwitter漫画が話題になりました。
その内容には、チケット当選の喜びからSNS上にチケット画像をアップしてしまったものが悪用され、同チケット画像から当選者が割り出されてファンクラブを強制退会させられてしまうというパターンです。
ファンを語る人物に当選を譲ったつもりが高額転売されてしまい、同様にファンクラブを強制退会となるケースということです。
また、これらの高額転売チケットを不正と知らずに購入したとして現地で入場が断られるというものなど、あまり知られていない被害がわかりやすい図で列挙されていたのです。
もちろんこれらはチケット高額転売の通報があってから発生する事案で、稀なケースではあるかもしれませんが、この啓蒙漫画で事態を初めて把握したユーザからは
「実にわかりやすい!」「少しでも被害に遭う人が減りますように」「色々勉強になりました」
といった賛同と感謝の声が広がっています。
大手企業が名乗りを上げる音楽業界公認のチケット・トレードサービスには今なお「出品者にメリットがない」「手数料が」といった厳しい声もあり、チケット高額転売問題を是正できずにいるようですが、これらの被害を啓蒙するというユーザ同士の活動から意識改革が生まれていくことになるのでしょうか。(文◎編集部)
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