リアルな"中国式ラーメン"を出すお店を偶然発見したので食す|ビバ★ヒルメシッ! 文◎木俣(Loft9 Shibuya)

2018年01月10日 

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東京生まれ東京育ちで、親戚の家も電車で1時間圏内、という環境で生活してきたせいか、幼い頃から「未だ知らない外の世界」に興味がありました。大学では国際系の学部に入って中国語を専攻し、海外への興味が一段と強まりました。そして、二十歳を過ぎた頃から、留学やらワーホリやらと何かと口実を作って、ふらっと海外へ出てみるようになりました。

どの国でも、それなりに楽しく健康に過ごせたのは、大抵の味なら受け入れることができる、このストライクゾーンの広い舌のお陰だったかもしれません。ジャンキーなアメリカ料理も、味のベースからして辛い中国料理も、そして移民たちの味が不思議に混ざったニュージーランドの料理も、それぞれに美味しく食べることができました。

001.jpg日本の中華料理屋では見たことのない、ニェンガオ(上海にて)

海外で生活していると、自分の住む町の中で、自然と数軒の「行きつけ」の飲食店ができます。どこに行っても勝手知ったるチェーン店やコンビニがある日本国内とは違い、海外では、美味しく手頃な料理を落ち着いて食べられるお店というのは、なかなか貴重な存在なのです。

ですから、美味しいお店を見つけた時はしっかりと場所と行き方を覚えて、頭の中の「行きつけリスト」に追加します。そんな風に、少しずつ新たな行きつけ店を開拓しながら、その土地土地の食文化を体感していくことができるのも、海外で生活する大きな楽しみの一つだと思います。

さて、今改めて各国の「行きつけリスト」を振り返ってみると、あることに気づきました。どの国のリストにも、必ず入っているお店があるのです。果たして、それは何屋さんでしょうか...? 世界各国にあって、どこで食べても安定の美味しさ......答えは、ラーメン屋さんです!

中華料理は、華僑の人々によって世界中に広められていますが、中でもラーメンは日本で独自の変化を遂げ、本場中国の「拉面(ラーミェン)」とはちょっと違う料理になっている気がします。最近は、海外にも日本の「ラーメン」店が進出し、華僑の中国人が作る拉面も、日本独自のラーメンも、どちらも楽しめる国が増えているようです。

002.jpgニュージーランドでの行きつけ、ラーメンたんぽぽ(日本の「ラーメン」)

拉面とラーメンについてお話したところで、せっかくですので、日本ではちょっと珍しい、「拉面」が食べられるお店をご紹介します。場所はJR新大久保駅すぐ近く。コリアンタウンのイメージが強いこの界隈ですが、1年ほど前、近くで用事を済ませて駅へ向かう途中、ふと発見しました。

両隣の店に挟まれた、細長い入り口の看板に、懐かしい「牛肉面」の文字。「麺」ではなく「面」と書かれたその中国語に、すっかり上海で留学していた頃を思い出し、こぢんまりとした店の戸を開け中に入ったのでした。

店内は、外から見たとおり、両隣に挟まれた細長い造りで、座席は横並びのカウンター席のみ。壁に張られたメニューはどれも中国語で、何語で注文すればよいのか一瞬戸惑いましたが、もちろん店員さんは日本語もOK。北方訛りの中国語で話すお母さんの電話が終わったところで、今回はあえて牛肉タンメンを注文してみました。

003.jpg中国語のメニュー

割り箸を割って、「いただきます」。これがなんとも言えず「拉面」なのです。いや、もちろんいただいたのはタンメンなのですが、この中国感...! 日本独自に進化した「ラーメン」ではなく、かといって、高級中華のような味でもない。これぞリアルな中国、という味が楽しめます。

店内にかかる中国語のラジオドラマも相まって、店内はさながら小中国です。そして、これだけの異国情緒を味わわせてもらって、お代はたったの350円。安い!

多文化の入り混じる新大久保の町を歩いて駅に向かい、幸せな帰途についたのでした。


文◎木俣(Loft9 Shibuya)

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