【大阪・ロフトプラスワンWEST】ニポポ氏と上祐史浩さんのトークイベントに行って来ました【オウム真理教】

2018年02月02日 

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定期開催イベントと言えば開催毎に客足が細っていくことが通例であるが、昨年のイベント開始よりジワリ客足を伸ばし続けるイベントが『上祐史浩と観る宗教映像ナイト』だ。

今年初頭には同イベントが3回目を数える『上祐史浩と観る宗教映像ナイト2018〜新春特大号〜』がロフトプラスワンWEST(大阪府大阪市中央区)にて開催され、会場は満員御礼となっていたため、改めてその内容を振り返ってみたい。

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イベント開始当初は、あれだけの大事件を引き起こしたオウム真理教の元幹部である上祐史浩氏(現「ひかりの輪」代表)をサブカル的に取り上げるのはいかがなものかとの物議もあったが、蓋を開けてみれば内容は至って真面目な宗教考察であったため、これと言った不満や反対意見が出されるわけでもなく現在まで人気イベントの一つとして存続している。

イベントのコンセプトは宗教ウォッチャーとして活動するニポポ氏が紹介する様々な教団の広報映像を、上祐史浩氏が元オウム信者として、また一宗教思想研究者としてその狙いや背景、宗教的思想を考察していくというもの。

この日は複数の宗教団体で教祖が繰り広げる予言の映像が続くということで、「教祖の予言」が議題に上がると、上祐氏は「教祖の資質の一つとして"言い切り型"、何かを断言してしまうことは重要なのかもしれない」「世界的に有名な預言者も、実際の的中率は極めて低くて、一つ代表的な的中があるくらい」「宗教の予言では、解釈としての的中を導き出すことも出来るのでは」といった意味合いの内容を語り、ニポポ氏より「予言がハズレた際の信者の心境は?」という質問が入ると「(自分の)帰依(信心)が足りない」「祈りや教祖の力が壊滅的な予言から守ってくれた」と解釈してしまう信者が少なくないことを明かした。

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また、この流れから教祖の予言が的中しなかった際の珍しい事例として、教祖自らが全てを信者のせいにするという禁じ手を使った挙句、屈折した感情からか崇拝対象を神から悪魔にすげ替えてしまったという教団がニポポ氏より紹介されるなど、実に興味深い情報の応酬が続いた。

さらに昨今の新興宗教が抱える教祖の「世襲」という議題になると、ニポポ氏からは世襲がうまくいった教団、世襲を回避した教団、現在も世襲で分裂危機にある教団がそれぞれ紹介され、この視点から上祐氏もオウム真理教時代のエピソードに触れる一幕も。

そこでは麻原彰晃こと松本死刑囚が子どもたちの情操教育に、戦国武将のお家騒動や江戸時代における世襲制を色濃く取り入れていた点を明かし、今も後継団体ではそのお家騒動の渦中にあるのではと推測するなど、約23年が経過するオウム事件は今なお終わること無く続いているのだということを強く感じさせた。

今年1月18日には元オウム真理教信徒・高橋克也被告(59)の上告を最高裁が棄却し無期懲役が確定。
これによりオウム刑事裁判の全てが終了という見出しが全国的に踊る一方で、昨年9月には「ひかりの輪」に対する観察処分の取り消しを不服とした国側の控訴があるなど上祐氏の裁判は今なお続いている。
さらに、ニポポ氏によればオウム真理教を巡る民事裁判はまだまだ複数が係争中であると
いう。

もちろん賛否両論あって然るべきのイベント内容ではあったが、肩肘張らずに交わされる言葉の中からしか窺い知れない情報は多くある。
それは「不謹慎」で黙殺されるより価値のあるものなのではないだろうか。


取材・文◎西田シーゲルト

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