元ジャニーズ平本淳也が見た"SMAPの民放ジャック"に隠された思惑

2016年01月19日 SMAP解散騒動 ジャニーズ 平本淳也

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 "緊急生放送"と題された事前の告知から『SMAP×SMAP』を楽しみにしていた人は少なくなかっただろうが、「まぁ、ジャニーズっぽくズルイよなぁ」というのが率直な感想だ。今回の生放送は「会見」ではなく、一方的な「メッセージ発信」で、「誠意」をタイトルにした民放ジャックだった。

 SMAPが揃って自らの騒動を語るはじめての場面であったが、まず番組冒頭でファンや視聴者からのメッセージを流したのは、"愛される国民的スター"であること前提としていた。そんなどうでも良い場面を演出つつ「迷惑や心配をかけたことを詫びただけ」の内容で、なんら具体的な説明がないのは、解散騒動が報道されている通りと認めたうえでのことだろう。

 印象的だったのは草なぎ剛の「ジャニーさんに謝った」というところだ。問題の発端となったメリーさんや確執を疑われているジュリーではなく、ここで出てきたのはジャニーさんの名前だった。改めて「ジャニーズ事務所はジャニーさんありき」だと印象付けたのは番組サイドが、ある特定の方面に向けた演出だろう。

 これで謀反を起こした4人がお咎めなしになれば、それを許したジャニーさんの"神対応"が好印象につながる。また、本題である「解散か継続か」という問題も、僕が指摘しているように「一時継続」でしかなく、契約切れの9月までは結論が猶予されるというSMAPメンバーには針のムシロ状態が続くだろう。ジャニーズ事務所側の完全勝利である。

 いずれにしろ、ジャニーズに依存度が高いあまりに視聴率低迷で苦しむフジテレビにとっては、久しぶりに有り難い騒動だったに違いない。

Photo by KkleinRN

Profile●ジャニーズ出身の実業家、作家、投資家。10歳でジャニーズ事務所から芸能界入り、30歳過ぎまでアイ ドルを続け、現在もテレビや雑誌で活躍を続けるなか、月間100万アクセスを獲るカリスマブロガーとしても知られる。22歳のときに物書きデビューして以来、34冊の書籍を発表。

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