平昌オリンピックの真っ只中に開催したAKB48の『豆腐プロレス』は意外にも「マジ」だった!

2018年02月26日 AKB48 愛知県体育館 松井珠理奈 豆腐プロレス

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tohu001.JPG愛知体県体育館で興行を開いた豆腐プロレス


「豆腐プロレス」?? と初めては思っていました。「ちょっと見てみるか」ぐらいの気持ちでした。
 テレビ東京系で放映している「AKB48」ドラマシリーズ。アイドルがなぜプロレス? と思っていました。それが「聖地」後楽園ホールでプロレス興行を開催。そして第二弾2月23日「愛知体育館」でも行われました。お客さん、入っていました。ビックリしました。ファンの皆さんは当然、アイドルファンでありプロレスファンではないでしょうが、こんなにも入るとは......。

 各ジム(団体)同士で、プロレスを戦うというドラマですが、プロレスに物語が重要なのはWWEを見ていたらお分かりだと思います。そのドラマ性だけで見せるのではなく、メンバーが真剣にプロレスに取り組むというのがこのドラマのポイント。

tohu002.JPGエース、ハリウッドJURINA


 メンバーにハリウッドJURINA(松井珠理奈)、オクトパス須田(須田亜香里)、ロングスピーチ横山(横山由依)などといったリングネームをつけてメンバーがリングで戦う訳です。今回、目立ったのが「工事現場同盟」のアンチスリップ真木子(斎藤真木子)です。根性が入っていました。
 
 僕は総合格闘技のジムに五年くらい通っていたので、少しくらいはプロレスの難しさは分かるのですが、キックは道場に通わないと見た目が美しくないですし、投げ技はかなり危険です。
 総合の選手がプロレスをやる際、相手とのコミュニケーションができないとプロレスになりませんので「プロレスの方が難しい」と僕に言っていたのを覚えています。
 総合のグラップリングのスパーでも下から三角締めとか腕ひしぎ十字固めやボディシザーズを絞めたり極めたら、上の人が持ち上げて落とすと、すぐにコーチが止めます。それほど「落とす」技は危ないのです。自分の体重と相手の体重が加わりますから。
 ですからプロレスで最も、危険な技はバックドロップ、ボディスラム、パワーポム系です。

 まず、それを「豆腐プロレス」は守っていたこと。一回、二回くらいフィッシャーマンズスープレックスとバックドロップを出していましたが、それぐらいがギリギリでしょう。
 またキックは空手とキックボクシング(タイ式)はかなり違います。どちらも練習していれば説得力のあるキックが出せますし、脛で相手の肝臓や頭部を蹴るような事もありません。これも、かなり訓練が必要です。

tohu003.JPGアジャコング、ならぬグレゴリオ杏奈選手参戦。パイルドライバーはきつい

tohu004.JPGジャイアントスウィング。絵になる技も出します

tohu005.JPGエメラルドフロージョンも見せます。ちょっと怖い技

tohu006.JPGレインメーカー決まる!


 それが出来ていました。今回、技が良かったなと思ったのがオクトパス須田のシャイニングウィザード。まともにやったら膝が頭部に当たる危険な技ですが、きちんと腿あたりで当てていました。
 それとメインに近い選手になるほど、ロープワークが上手かったです。ロープに振られて返ってくる事自体、難しいです。ロープの堅さはリングに上がって触ると分かるのですが想像以上です。
 他には新日本プロレスの技、WWEの技を取り入れていましたので、楽しく見られました。覚えている限りでは「レインメーカー」「スウィートチキンミュージック」「619」などです。
 またディーヴァおだえり(小田えりな)の関節は柔道経験者なのかと思うくらい。ビクトル式腕十字とオモプラッタを極めていた気がしました(二階席なので確認できず)。

 因みにシャーク込山(込山榛香)が「ガチです」と言った発言に対して、批判が上がっていました。また「他団体の挑戦を受ける」に関して元LinQの"クビドル"伊藤麻希すが「本当に受ける気があるのか」と批判。込山榛香に関してはちょっと発言は気つけた方が良いですね。「ガチ」だとプロレスではセメントに近い意味になりますし、総合では「スパーでなく試合。潰し合い」という意味合いになります。

 こういう発言に関しては、プロレスファンは「うーん?」となるのではないでしょうか。そのあたりを気を付ければ、かなり面白いプロレスでした、「豆腐プロレス」。新日本プロレス、WWEを見るとさらに面白いと思います。(文◎久田将義/写真(C)AKS)

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