野党共闘
安積 明子
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もはや、ホッとしたムードになっているのが自民党だ。「よかったですよ」。各報道の自公で300議席を取るという内容を見て、思わず自民党事務方から笑みがこぼれた。
が、「小池さんが勝手に自滅したイメージですからね。まだ分からないですよ」(前出・自民党事務方)。
「まだ分からない」の意味は、自民党のトップ、安倍晋三総理のつい出てしまう、感情に任せた暴言・失言だ。
「だからまだ分からない」と前出の自民党事務方は言うものの、本稿で書いたとおり、既に目は「党内政治」に向いている。
自民党の支持率が高まっているのは、小池百合子代表の失敗や清濁併せ持った、野党共闘に踏み切れなかった事はすでに指摘されている事だ。敵が勝手に失敗したので、気になるのが無党派層約45%である。
立憲民主党の票も約30議席ぐらい行くかも知れないという向きもある。自民党の受け皿が分散された中、立憲民主党への期待値が高まっている。リベラル層が立憲民主党に集まれば票を延ばすかも知れないのが自公にとって気になる点ではある。
ところでこれほど、混迷を極めた選挙戦は珍しい。きっかけは安倍政権下での森友・加計問題、自衛隊日報問題、共謀罪、安全保障関連法案などの憲法軽視の強引な手法に関しての反発から起きたはずだ。
リベラル層としては、野党共闘で安倍政権打倒が現実化するのではないかという思惑が小池百合子代表がいきなり出て、希望の党でその計画がめちゃくちゃにされた感がある。
こういう状況に失望している人もいるだろう。投票を棄権する人もいるだろう。が、こういったバカバカしいと感じた選挙ほど、重い足を投票所に向けるべきではないか。こういう時こそ選挙に行くべきではないだろうか。(麻木明)
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