酒に酔って人を殴る人間は一体どんな思考回路をしているのか 傷害事件での裁判で被告人が見せた酒への偏愛
傷害と公務執行妨害の罪で裁判を受けていた西岡兼司(仮名、裁判当時23歳)は、まだ大人になりきれていないような幼さの残る顔立ちでしたが、建設業の会社を営む経営者でした。未成年時には前科があります。それでも、高校中退後に建築関係の会社に就職した後、若くして独立していました。
彼が事件を起こした原因は酒でした。
深夜2時、彼は酒を飲みに行った後で一人で松屋に入店し、その後すぐ隣の席に座っていた面識のない女性に絡みはじめました。その様子を見ていた他の客は彼を制止しようとしました。彼はその客にいきなり殴りかかり顔面を何十発も殴りました。被害者は鼻骨骨折など全治1ヶ月の重傷を負いました。その後駆けつけた警察官によって彼は交番に連行されましたが、今度は交番でも警察官に殴りかかり公務執行妨害も重ねてしまいました。
「何も覚えていません」
何度も法廷でそう言っていましたが無理もありません。事件前日の夕方から酒を飲んでいた彼の酒量は「だいたい3、40杯くらい」でした。
「休みの前日にはいつもこのくらいの量を飲んでいて、記憶がなくなることもたまにはある」
という彼は「酒を飲んでケンカをするのは初めてです」と話していました。何十発も顔面を殴る、という犯行を今まで酔ってケンカをしたことがない人間がするとはあまり考えられません。その点は検察官も厳しく追及していました。
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