野村證券が1000億円の赤字転落!? そりゃそうでしょ! 圧倒的に安く、商品数も桁違いのネット証券がいま激アツ!!

<表2>※各社ホームページの情報をもとに、筆者が作表しています。

ネット証券は大抵100本以上の商品をそろえているのに対して、大手証券会社は数本から十数本程度。ビギナーにしてみれば「少ないから選ぶのがラクでいいじゃん」と思うかもしれませんが、投資のプロたちに取材をしてオススメ商品を聞き出して掲載しているのに、大手証券会社ではそれらを買えない。となれば、「大手証券会社がオススメ!」とは書けねぇよと。投資は「自分で考える」ということが大事なのに、取捨選択の幅が狭すぎるのはどうなのかと。証券業界をけん引する大企業なのに、なんで対象商品数が少ないんだよと突っ込みたくなるじゃないですか。

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端的に言うと、つみたてNISAは口座開設手数料も管理手数料も、取扱商品の購入・解約の手数料も無料と決められています。また、取扱商品の信託報酬(保有している間に必要となる手数料)も低水準という決まりがあるため、顧客に優しい反面、金融機関にとっては儲からない制度というわけです。

これからは筆者個人の憶測ですが、つみたてNISAの商品を充実させればさせるほど、手数料が高くて自分たちが儲かる金融商品が売れなくなりそうじゃないですか。とすれば、顧客に有利(自分たちが不利)な制度では消極的というか、やりたくない。その姿勢というか、思いが商品数に表れているんじゃないかと。邪推なんですけど、大手証券会社やメガバンクなんかは、軒並みつみたてNISAの商品ラインナップは少ないし、つみたてNISA自体を取り扱わないところも多いんです。

NISAやiDeCoなどが世間に浸透して「投資」のすそ野が広がっている現代。金融機関も提供されるサービスも多様化しているなか、大手証券会社のメリットはどんどん少なくなっているように思えます。このまま〝旧態依然〟の状況を続けていれば、証券業界の主導権をネット証券に譲り渡す日もそう遠くないのかもしれません。(文◎百園雷太)

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