秋田女児殺人事件 娘を母親に殺害された父親が行政を訴えた理由 「助けられたのではないか…」

「児童相談所が母親に養育能力が欠けていたと認識しながら、親権の停止を申し立てず、月1回の愛実さんとの面会をさせなかったなどとしている。阿部さんは、7日児童相談所を所管する県と秋田市、それに大仙市を相手取り8000万円余りの損害賠償を求め、秋田地裁に提訴した」(秋田テレビ)
https://www.akt.co.jp/news?sel=20190607-00000005-AKT-1

愛実ちゃんの遺影を持つ阿部康祐さん(写真・筆者提供)

阿部さんは話す。

「娘が殺されてしまって私にはもう失うものは何もありません。しかし私は世の中を変えたいんです。会わせてもらえずに辛い思いをしている人を一人でも減らしたいですし、みなさんには私のようになってほしくないんです。このままでいいのかということを裁判を起こすことで世の中に問いかけたいと思っているんです」

千葉愛実ちゃんが父親である阿部康祐さんとの縁を絶ち切られていなかったらこんなことは起こらなかったに違いない。嘘のDV主張を鵜呑みにし、阿部さんを遠ざけた行政側によってこの殺人は引き起こされてしまったとも言える。

この事件に関わってきた私も、この裁判が、制度が変わるきっかけになればと強く思っている。何の非もない女の子が無残にも殺されてしまう。それを助長するような法律は変えるべきだし制度も変えるべきだ。(写真・文◎西牟田靖)

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