世間を席巻した「闇営業」とは何なのか 全ては暴排条例に終結される|久田将義

ヤクザやアウトローを題材にした本や映画は多々あり、我々はそれを楽しんでもきました。芸能とヤクザは似ています。一般社会には収まり切れない、アウトローという生き方を選択した人たち。その「収まり切れない生き方」を我々は画面ごしに見て、エンターテイメントとして享受してきた訳です。

「暴排条例が社会にそんなに影響を与えたのか?」

皆さんはそんな気持ちをお持ちではないでしょうか。その通り、一般社会上、普通に暮らしていればそんなに重要な条例ではありません。ヤクザに接触したり、話たり、飲んだりすることなどないでしょうから。

しかし、芸能界は(あるいはメディア業界も)別です。芸能の興行は、いや、興行と名のつくものは地元のヤクザが仕切ってきました。だからこそ、名作映画「仁義なき戦い」の日本を代表する役者陣、あるいは国民的歌手であった美空ひばりさんはそのつながりを否定しませんでした。