夏休み中の「親の見ていない隙」に注意を ベトナム人少女・リンちゃんが殺害された現場を歩く|八木澤高明
2017年3月24日、登校途中だったリンちゃんは渋谷被告の車で連れ去られた。暴行を加えられた末に殺害。我孫子市内の用水路に遺棄されたのだった。行方不明から二日後、リンちゃんは全裸の遺体で発見された。顔には殴られた痕があり、死因は首にも絞められたことによる窒息死であった。
リンちゃんの遺体が発見された用水路は我孫子市の北新田という場所を流れている。
用水路に着くと、周囲は見渡す限り田畑が広がっていて民家はない。私が訪ねた日はよく晴れた日ということもあり、農作業に勤しむ人々の姿が見えた。ただ、日が暮れれば、人の気配は無くなり、寂しい空気に包まれることは容易に察しがついた。
遺体が発見されたのは用水路にかかる橋の下である。その場所には、小さな祭壇が設けられていて、リンちゃんの写真や生花が供えられていた。リンちゃんの父親にも以前インタビューしたことがあったが、彼は今も月命日には遺体発見現場に足を運び手を合わせていると言っていた。おそらく花は、父親が手向けたものだろう。