コンビニから成人向け雑誌が消えた日 住宅街の自販機でも買えた平成は本格的に終わった|中川淳一郎

「やべーな、警察に通報されたかな」
「やべーな」
「でも、大学は自治権があるから警察権力は入れないはずだ。ここにいればひとまず安心だ」

などと、いっぱしの犯罪者のごとき会話をするのだ。もちろんこんなことで我々の元に捜査の手が及ぶことはなかったものの、あの警告音を聞いて以来、我々は下北沢から帰る時、「エロ本自販機屋」に行くことはなくなった。

あの場所は今はもうない。

現在セブン-イレブンがあるエリアには居酒屋もあり、そこの2階の座敷では常連客が店のお姉さんのスカートに頭を突っ込んでお姉さんからスカートの上から頭をボコボコに叩かれる、といった風景もあった。

たかだか26年前の話だが、今考えるととんでもないことが当たり前の時代だった。(文◎中川淳一郎 連載『俺の平成史』)

あわせて読む:平成の音楽シーンを席巻した『小室ミュージック』を大学の授業で教授に聴かせてみた結果|中川淳一郎 | TABLO