歌舞伎町・明星56ビル火災から18年 遺族から「生きた証知ってもらいたい」と問いかけ 犯人の行方は未だ分からず
火災が起きた明星56ビルは地上4階、地下2階。消防の調査で火元と結論が出たのは3階にあったテレビ麻雀店であった(ガスメーター近くと推定)。
44名の犠牲者(男性32人、女性12人)は火元の3階とその上4階に集中し、特に4階にあったセクシーパブ店では客と従業員28名全員が亡くなる、という痛ましさであった。44名もの尊い命が犠牲となった元凶が放火犯なのは言うまでもないが、この惨事ではビル管理者の杜撰な対応に、より多くの非難が集まった。
そもそも、このビルには火災以前から所轄の消防より改善するように指導がなされていた。しかし、管理者であるビルのオーナーは動かず、また店子の経営者たちの防災意識も低かったと言わざるを得ない。
信じがたいことだが、辛うじて設置されていた火災報知器も、「誤作動が多い」として切られていた。さらに防火扉の前には、雑多な荷物が日常的におかれ、その作動を妨げたのだ。
結果的に、店子で働く従業員と客が被害者となった事実を鑑みれば、管理者たちの責任が重大なのは明白であった(06年4月、遺族とオーナー側は10億円以上の支払いを条件に和解している)。
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