日本各地の神社に『香港の民主化を願う』絵馬が出現中 そしてその上に謎の「バツ印」付けてゆく者が…

香港民主化支持の絵馬が日本全国に

この絵馬に対する不敬な落書きが増えている一因をたどってみると、実はSNSが一役買っているところがある。というのも、香港の民主化デモ激化とともに日本国内の神社で絵馬に民主化を支持する願いが多くなった。主として当事者である香港からの観光客の願い事と思われるが、以降、海外の華僑や日本人の支持者からの絵馬も散見されるようになったのである。そして、それがまたSNSを通じて海外に拡散されたのであるが、そのことによって“愛国中国人”が刺激を受けたことは想像に難くない。

もはや世界的な問題だ(筆者撮影)

この絵馬のトレンドは、世界遺産のように多くの観光客が訪れる場所だけではない。筆者の自宅の近くに「君の名は」で一躍有名になり、外国人アニメファンの聖地となった東京四谷・須賀神社があるが、小さな境内(本当に小さい)に奉納してある絵馬にも香港民主化支持の願いが散見されているくらいだ。

なんにしても他人の絵馬に落書きをするというのは言語道断であり、それがどこの国の人間であろうと許されることではない。それと同時に、一部の日本人が“他人事”のように思っている香港民主化と中国共産党による強硬な対応には、世界中の関心が高いということを忘れてはいけないだろう。(取材・文◎鈴木光司)

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