警視庁が新総監を発表 同時に新警察庁長官も 「警護畑」からのし上がったトップに歌舞伎町の治安を守り切ることができるのか
さて、オリンピック対策が警察として重要なのはわかるが、もちろんそれだけがすべてではない。特に首都東京の治安を守る……という意味では、警備だけではなく刑事にも力を入れてもらわなければいけない。そういった意味では、前任者となる三浦総監が昨年9月、12月と異例の二度も巡視を行った歌舞伎町などはその試金石ともなるだろう。
歌舞伎町は新宿という「首都」にあり、外国人観光客がもっとも日本で立ち寄る場所だ。また、いうまでもないが、戦後からの歓楽街としてダークな面が根強く残っている場所でもある。そこの治安をどう維持するのか?というのが大きなポイントだ。その歌舞伎町の現状を見るうえで2つのポイントをあげたい。
まず一つ目は、暴力地図の変移だ。いわゆる伝統的なヤクザによる勢力図はここ10年ほど大きな変化はないのだが、その末端では変動が見られる。これは暴対法・暴排条例、さらに昨年の東京都改正暴排(ミカジメの罰則強化)などで、ヤクザが表立って動けない分、いわゆる半グレの役割が大きくなっていることだ。
もちろん、歌舞伎町は基本的に本職の街だけに、半グレを取り込む巧妙な形で進められている。特に違法薬物の流通はこれまでとは違って(若者などをターゲットとした)新たなルートが昨年から散見されており、歌舞伎町の治安悪化要因として住人たちの不安の的になっているのだ。
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