常盤貴子はなぜ怒られたのか? 京都では「人の紹介」が物を言う この町で“大切にされるコツ”を根っからの京都人ライターが解説する

実は「紹介」の方があとあと面倒くさくないのだ

 

一見さんお断りの店は、信用のある人しか店に足を踏み入れられないわけで、通常の飲食店での「一声かけておく」とは、少しニュアンスが違ってくるが、総じて、みんなが嫌な思いをしないために、ちゃんとルート立てしておこうということに変わりはない。

 

むろん、仕事においても同じことが言える。

 

前出のAさんを例にするならば、Aさんマターの仕事を紹介してもらった場合、取引先からその後に別件のお誘いをもらったとする。

これで普通に受けたらAさんに恥をかかせることになるので、まず取引先に、

「Aさんはこの件、ご存知ですか? 私に声をかけたこと、連絡入れといてくださいね」

と伝えおく。

その上で、

「Aさん、この前の取引先から別件いただきました。ありがとうございます」

と御礼をすれば問題なし。

まあ、時折、これでマージンを求める人や「仕事の内容を把握したいから、事前に資料を送れ」という面倒な人もいるが、そんな時は「わかりました」と答えて、その案件からはキッパリ手を引いている(筆者の場合)。