愛する人とコロンビアから来日 二人の目的は日本での窃盗だった 彼女が裁判で語る「彼はとても心のきれいな人です」
――カルロスと今後どうするつもりですか?
検察官の質問に彼女は答えました。
「今、口では『もう彼とは会わない』と言うことはできます。でも心は違います。私は、嘘をつくことはできません」
そして次のように続けました。
「今、彼は同じ場所にはいませんが離れていても私と同じ気持ちになってほしいです。反省して立ち直って心を入れ替えてほしい。愛している人だから、二人三脚で家庭を作って2人で幸せになりたいです。私たちのした数々の行いは過ちでした。そのことを忘れず今後の人生を2人で歩んでいきたいです」
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まだ20歳という年齢と犯行の悪質さを考えると、カルロスとは縁を切った方がいいとは思います。
しかし全ての発言が証拠として扱われる裁判という場で自分が不利になるとわかっていながらカルロスの更正を願い、今後の人生を時おり涙を拭いながら語る彼女の姿を見ると単純に縁を切ればいいとは言えません。
コロンビアの父親は遠い異国で勾留された娘にメッセージを送ってきています。
「いつでも戻ってこられるように待ってます。再会の日を、あなたが産まれた日と同じ気持ちで楽しみにしています」
父は罪を犯した娘を受け入れ、そして彼女も同じようにカルロスを受け入れようとしています。過ちこそ犯しましたが、その姿はひどく美しいものに映りました。(取材・文◎鈴木孔明)
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