僕を恫喝した菅内閣のある大臣 「書いた奴を連れて来なさい!」 電話口で怒声が響き渡った


「あ、この大臣、以前僕を事務所に呼びつけて恫喝した人だ」と。

かれこれ10年以上前になるでしょうか。僕は当時、『実話ナックルズ』(大洋図書)という月刊誌の編集長をしておりました。記事内容はアウトロー、芸能、裏社会、都市伝説などを盛り込んだいわゆる「コンビニ雑誌」です。そして、たまに政治記事も盛り込んでいました。

その中で、ある国会議員の「疑惑」報じました。官僚出身のその議員のコネについての記事でした。これは実は他誌でも報じられていたので、当時はメディアの間でも話題になっていたと記憶しています。

雑誌は発売されたら編集長の役割は「ハイ終わり」ではありません。それから一週間くらい経ってからが勝負とも言えます。すなわち抗議への対応です。極端な時は半年たってから抗議が来る時もあります。

その議員の弁護士から内容証明書の抗議が届いたと記憶しています。その頃、僕はヤクザ、右翼、芸能人、文化人から結構な抗議を受けて、処理をしていたのですが、国会議員は初めてでした。国会議員は公共性・公益性を帯びた公人なので、その一挙手一投足は当然、報じられる事になります。ましてスキャンダルなどはもっての他です。疑惑があれば、当たり前のようにライターには書いてもらう、そういう構えでした。

そして、疑惑に対する説明責任は公人たる議員にあるとも捉えていました。これは数多く抗議を受けて、弁護士とも度々話し合って持っていた僕なりの公人に対する考え方です。内容証明書はかなりもらっていたのですが、まず相手がどれくらい怒っているのか、知りたいと思いました。これは、裁判になる前の段階のマニュアルと言っても良いでしょう。

相手弁護士を通して、議員と話す事が出来ました。議員が言うには「事実無根だ」。が、こちらは「真実に相当たる理由があるから書いている」。真っ向対立になります。そして非常に印象に残っているのが「誰が書いたんだ、こんな事! 連れて来なさい」というセリフ。これを執拗に言っていました。

参考記事:現役国会議員ケンカ最強は誰だ!? 「怒らせたら怖いのはこの人」ベスト3|久田将義 | TABLO