とんでもない嘘外交! 安倍首相辞任の裏で「日中友好」の中国高速鉄道建設が「遅延」 アメリカも激怒する日本の弱腰っぷり
なぜ日本政府はもっと強い
批判をしなかったのか?
日本政府は、2019年3月の上記の中国政府による「一帯一路」の一環であるという発表を受けて、即座に世耕経済産業相(当時)が「基本的には一帯一路と関係ない」とコメントしています。このように日中の位置づけも明確に違う中で、始まったのが「日中友好」の中国の高速鉄道をタイに建設する計画でした。
その後、建設現地のタイ政府は2019年10月24日、この「日中友好」の高速鉄道についてタイ国鉄(SRT)が、タイの大手財閥のCPグループが率い、中国鉄道建設公司など中国側が参加するコンソーシアムと建設の契約を2240憶バーツで契約。総延長約220㎞、この間を最大時速250㎞の中国の高速列車で結び、2023年の開通を目指すとして発表しました。
契約締結当時、CPグループのSuphachai最高経営責任者は、契約締結後12~24か月のうちに着工し、5年以内の開通をさせる事を語っていました。加えて、路線の駅、ショッピングモール、ホテル、コンベンションセンター、鉄道のリサーチセンターを含む複合施設をバンコクのダウンタウンに約1400億バーツの費用をかけて開発する事なども語っていました。
この計画は、タイ政府が推進しているEEC(東部経済回廊)開発計画の目玉というべき建設プロジェクトとなったのです。これが、タイでの「日中友好」の中国高速鉄道建設計画です。
契約締結を伝える過去記事)タイ高速鉄道)EEC路線をCP連合が契約!2023年の開通を目指す (2019年10月25日) https://pattayaja.com/2019/10/25/7210/
しかしながらその後、この建設予算についてはタイ政府は「日本の銀行がソフトローン(発展途上国向けの低利融資)で融資する」と見込みを伝え、これをロイター通信はじめ各報道が報じていましたが、筆者がその対象とみられる日本の政策金融機関のJBIC(国際協力銀行)へ取材した所、「融資についてはまだ何も決定していない」と回答し、資金の目途が立っている事も確認が取れない状況となっていました。
さらにロイター通信に筆者が確認した所、資金についてはタイ政府側が述べているだけで、日本の銀行(JBIC)が融資を決定したという情報はないと回答していました。
こうして、このタイの「日中友好」の象徴とされていた中国式高速鉄道の建設計画は、資金をどこから調達するのかも不明な状態となっており、その先行きが注目されていたのです。
参考記事:【もっと詳しく解説】安倍政権が中国の「一帯一路」構想に巨額な金を出す!? 世界で報じられた日本人だけが知らないニュース 米国は懸念を表明